■【ユーロ安】ギリシャ新財務相の不気味な影
ECB(欧州中央銀行)とギリシャ総選挙の2大イベントが終わりましたが、ギリシャ新内閣は早速、欧州各国の首脳や金融機関を歴訪しています。
債務再編、ギリシャ支援にまつわる発言が出てくるでしょうから、発言次第でユーロが動くのでしょう。
気になるのが財務相に指名されたファロファキスさん。警戒感を示す人もいます。
チプラス(ツィプラスと表記されることも)次期首相も過激な発言が目立ちましたが、ファロファキスさんはそれ以上かも。ただ、メディアによって発言が異なることもあって、少し不気味ですね。
ギリシャの債務再編をめぐる紆余曲折で100ポイント、200ポイントとユーロが動くことはあるかもしれないですが、ユーロ安のトレンドを転換させるほどのパワーはないという印象です。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足)
経済指標では、2月6日(金)は恒例の米雇用統計です。NFP(非農業部門雇用者数)は23万5000人増と相変わらず強い数字となる見通しで、平均賃金は前回のマイナスからプラスに転じる予想。米ドル買いにつながりやすいでしょう。

米1月雇用統計は2月6日(金)22時30分の発表
(詳しくはこちら → 経済指標/金利: 米国主要経済指標の推移)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
2大イベントが終わって市場は全体的に調整ムード。特に、ユーロ/米ドルは1.21ドルから1000ポイント下げましたから価格面というより、時間的な調整が必要です。
今週末(2月6日)でECBから2週間となりますから、米雇用統計をきっかけにして、また動き出すのかもしれませんね。

発表:2月6日(金)22時30分
前回:25.2万人増(非農業部門雇用者数)、-0.2%(平均賃金)
予想:23.5万人増(非農業部門雇用者数)、+0.3%(平均賃金)
■【豪ドル売り】RBAは2回の利下げへ。戻り売り戦略で
2月3日(火)のお昼にはRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])会合があります(※)。利下げ予想が出ていますね。
(※編集部注:この対談は2月2日(月)に行なっています。2月3日(火)のRBA会合では、政策金利を0.25%引き下げて2.25%にすることが決定されました)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利: 各国政策金利の推移)
豪ドルは2015年に2回の利下げが予想されています。今回下げても再度の利下げが濃厚ですし、今回下げなくても次回、3月3日(火)には下げるのでしょう。
いずれにせよ、今後も利下げが続くはずなので、今回、金利を下げても下げなくても、戻ったところで豪ドル/米ドルを売りたい。ターゲットは0.75ドルです。

(出所:米国FXCM)
イギリスでも中銀会合がありますが、今回は何もないでしょう。来週、2月12日(木)に四半期インフレレポートが出るので、それまで様子見です。
あとはスイス。SNB(スイス国立銀行[スイスの中央銀行])は、ユーロ/スイスフランを1.05フランから1.10フランのレンジに収めようとしている、との報道が懲りずに出ています。本当に1.05フランでサポートされるのであれば、米ドル/スイスフランの買いがおもしろいんですが……。

(出所:米国FXCM)

(出所:米国FXCM)
SNBはマーケットの恨みを買っているし、あてにしないほうがいいでしょう。今、スイスに触るのは怖い。当面、触らないほうがいいと思います。

発表:2月3日(火)12時30分
予想:据え置き
結果:0.25%引き下げ
(次ページでは米ドル/円相場の見通しについての話題が…)
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