■スマホにアプリを入れるように機能を追加する取引ツール
マネックス証券が2014年11月にリリースした[tradable](トレーダブル)口座が大注目だ。このトレーダブル、今までの取引ツールとは発想がまったく違う。大手経済紙フィナンシャル・タイムズはトレーダブルをこう評している。
「金融業界からのiTunesに対する回答」
音楽再生ソフトのiTunesを使っている人は多いだろうが、それとFXがどう関係するのだろう?
「iPhoneはみんな使っていますよね。でも、使い方は人それぞれです。SNSでコミュニケーションをとる人もいれば、ゲーム機として使う人もいる。
iPhoneという箱に自分が使いたいアプリをインストールすることで、それぞれの使い方ができる。トレーダブルも同じなんです」
そう教えてくれたのは、トレーダブルを開発したトレーダブル社CEOのヤニック・マリンさん。

■初期状態の画面は真っ黒…アプリを追加して自分好みに!
そのトレーダブルだが、インストールした直後は真っ黒な画面が出るだけ。いわば、初期状態のiPhoneだ。ここにチャートや注文画面、さらにポジション管理画面といった自分が使いたいアプリを追加していくことで、取引ツールとして完成する。

FXの取引ツールは各社が力を入れているところだけど、みんなが満足する取引ツールを作るのって難しい。
中長期で取引する人にはワンクリック発注の機能は不要だし、むしろ誤発注の原因だからないほうがいいくらい。逆に、スキャルピングする人には機能を加えた代わりに動作が重いツールより、とにかくシンプルにスピーディなほうがありがたい。
そんな千差万別のニーズに合わせて、自分好みの取引ツールを組み立てられるのがトレーダブルなのだ。
■「トレーダブルはレゴみたい!」 松本大社長もベタぼれ!?
マネックス証券のウェブサイトには、松本大社長とヤニックさんの対談が掲載されている。
その中で、松本さんはトレーダブルをこう語っている。
「tradableはLegoみたいですね!」
【松本大社長に関する参考記事】
●トレーダーとしての松本大を大解剖(1) 数十億円の上場益を捨てた男
いろんな形のブロックを組み合わせることで、キリンになったり、飛行機になったり、レゴの可能性って無限大。同じことがトレーダブルにも言えそうだ。
でも、そこで気になるのがアプリの種類。好きに組み合わせられると言っても、アプリが限られていては結局、今までの取引ツールと大して変わらない。
■アプリは200種類以上! 使いたいものをインストール
「トレーダブルには今、世界で約200種類のアプリがあります。日本語への対応も進めていて、日本で使えるものもすでに約40種類。中にはとても個性的なアプリもあります」(ヤニックさん)
初期状態のトレーダブルには基本的なアプリしかインストールされていないが、iPhoneのアプリをApp Storeからダウンロードするように、トレーダブルで使用するアプリも「appstore(アップストア)」からインストールできる。
アプリはジャンルごとに分けられているが、「チャート」のコーナーだけでも5種類のアプリがある。

「トレーダブルの特徴は『オープンプラットフォーム』で…
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