■ほとんど調整なしの急上昇の反動で目先は激しい下落
日足チャートを見ると、ユーロ/円は高値圏で「青の破線」で示したボックス相場を形成していた、と考える。
(出所:米国FXCM)
このボックス相場「青の破線」は、「上限150.00円近辺-下限144.50円近辺」だった、と考える。
4時間足チャートでは、この下限(144.50円)だけを「緑の水平線」で表示した。
(出所:米国FXCM)
つまり、144.50円を割り込んだので、ボックス相場「青の破線」の下限を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。そして、4時間足チャートに表示したように、「窓(Gap)」を空けて、さらに「売りシグナル」を発した、と考える。ユーロ/円は、これらの「売りシグナル」に従い、大きく急落した、と考える。
高値水準(145円程度から150円程度)から、「ユーロ買い・円売り」でついていくのには、個人的には、ものすごく抵抗を感じていた。134円台から149円台への上昇過程では、修正(調整)の下落がほとんどないことに疑問を感じていた。
その反動で、2014年年末以降の値動きでは、激しい修正局面(調整の下落局面)を迎えているのだ、と考えている。
■節目節目をすんなり割り込みながら下落
修正局面(調整局面)が、時間で調整をするのならば、日足チャートに表示したボックス相場「青の破線」が、時間的に長く持続する可能性もあったのだが、このボックス相場「青の破線」を下に抜けたので、時間での調整ではなく、値幅での調整で、大きく下落しているのだ、と考える。
(出所:米国FXCM)
下値のメド(=過去のチャート・ポイント)は、140.00円近辺だったのだが、140.00円も割り込んだ。
4時間足チャートに示したように、140.50円が重要なサポートだった、と考えるが、140.50円も、140.00円も、比較的にすんなりと割り込んでいる。
(出所:米国FXCM)
■小さなボックス相場を次々に下抜けし、下落を続ける
140.00円を割り込んでから、「紫の破線」で示した小さなボックス相場を形成したが、安値を更新したことで、「売りシグナル」を発した、と考える。この「売りシグナル」に従い、134円台をみている。
しかし、134円台を下値にして反転上昇して、「緑の破線」で示した小さいボックス相場を形成した、と考える。
134.00円が重要なチャート・ポイントになっているので、134.00円の「緑の水平線」を表示した。
(出所:米国FXCM)
このボックス相場「緑の破線」の下限(134.00円近辺)を割り込み、新たに「売りシグナル」を発した、と考える。
この「売りシグナル」に従い、ユーロ/円は130.00円近くまで急落し、その直後は、激しく反発(上昇)している。この時点での安値は、134.10-15円水準だ。
■ボックス相場の下値130円を割り込み再び売りシグナル
4時間足チャートに、「赤の破線」でレジスタンス・ラインを表示した。
(出所:米国FXCM)
ユーロ/円は、このレジスタンス・ライン「赤の破線」を、上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。そして、130.00円近辺からの上昇は、短期のサポート・ライン「青の破線」に従っていた、と考える。
ごく目先の相場は、ボックス相場「ピンクの破線」の上限(137.00円近辺の水平線)と短期のサポート・ライン「青の破線」で三角持合い(ウェッジ)を作っていたが、短期のサポート・ライン「青の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
この三角持合い(ウェッジ)をブレイクした方向についていくのがセオリーと考えていた。この「売りシグナル」のターゲットは130.00円近辺と考える。
すでに述べたが、繰り返す。
直近のユーロ/円の大きな急落(149円台から130円台への下落)を考えると、日銀の追加金融緩和策を材料にして、「ユーロ/円は、過度に上昇していたのではないか?」と、危惧している。
つまり、目先の相場は、ボックス相場「ピンクの破線」を形成していたが、このボックス相場の下限(130.00円近辺)を割り込む場合は、値幅が大きくなり、下落スピードも激しい可能性が高い、と考えていた。
そのように考えていたところ、130.00円を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。下値のメドは、週足チャートをご覧いただきたい。
(出所:米国FXCM)
(2015年3月11日 東京時間14:30記述)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)