■【乱高下】ユーロの下落トレンド再開はまだ先か
今週(5月25日~)、イベントや経済指標は多くないんですが、そのなかで注目されるのが27日(水)から3日間にわたり開催されるG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)。
銀行や大手ヘッジファンドなど、ごく一部の人だけが参加した会合で重要な発言を漏らして批判を浴びたECB(欧州中央銀行)のクーレ理事や、ドラギ総裁も参加します。
【参考記事】
●ECB理事が一部ヘッジファンドを優遇!? 今回のユーロ急落の裏にあった真相とは?(5月21日、今井雅人)
ざっと見ても、今週(5月25日~)、特に注意したいイベントはなさそうですね。
先週のクーレ理事のような不意な発言は注意のしようもないのですが、ユーロ/米ドルは調整に入っているため、方向感なく乱高下しやすい傾向にあります。巻きこまれないよう、注意したいところですね。
【参考記事】
●「子くじら」の出現で、米ドル/円は122.50円への上昇濃厚! 上抜ければ125円も視野に(5月21日、西原宏一)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)
G7ではギリシャについても話されるので何か発言が出るかもしれませんね。ギリシャの与党・シリザ党内部では反緊縮・反EU(欧州連合)派と、チプラスさん(ギリシャ首相)などEU残留派の対立が深刻化しているようです。
先週末には前FRB(米連邦準備制度理事会)議長のグリーンスパンさんまで「ギリシャのユーロ離脱は時間の問題」と発言しました。次のヤマ場はIMF(国際通貨基金)への債務返済日である6月5日(金)です。
クーレ発言で急落したユーロ/米ドルは今週(5月25日~)、久しぶりの1.10ドル割れとなりましたが、このままメイントレンドに戻るかというと疑問。
2012年の日銀による異次元緩和後、米ドル/円が乱高下したのと同様、ユーロ/米ドルも1.09ドル付近から1.15ドル付近での乱高下が続くのかなというイメージ。
【参考記事】
●人生最大の売りチャンスで独国債急落! 独国債利回り急騰でユーロは上値追いか(5月7日、西原宏一)

(出所:米国FXCM)
ユーロ/米ドルの方向性がはっきりするまで、ユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)も方向性が出にくいのでしょう。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足)

開催:5月27(水)~29日(金)
ポイント:ギリシャ支援問題について
(次ページでは米ドル/円相場の見通しと戦略の話題が…)
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