■【Xデーは15日】「ECBトレード」の再開も?
7月13日(月)、ギリシャ問題は合意に達しましたが、峠を越えたわけではありません。
ギリシャ国民の反応、与党・シリザ内部の反応も気になりますし、チプラス首相は7月15日(水)までに挙国一致内閣を組閣し、改革案を法制化しないといけません。
残された時間はあまりに短い。逆にこれだけ時間が少ないとドサクサにまぎれてやってしまうのかもしれないですが。
【参考記事】
●ギリシャ支援はまたしても合意ならず…。信用失墜でEU側は新たな条件を要求!
7月13日(月)の合意でGrexit(ギリシャのユーロ圏離脱)回避、次のテーマへというわけではなくて、ギリシャ議会の可決を待たなければいけないわけですね。次のXデーは7月15日(水)だと。
そうですね。7月15日(水)に無事、改革案が法制化されれば、ユーロのサポート要因になるのでしょうが、上がったとしても40、50ポイント程度でしょう。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
7月13日(月)に合意の一報が流れたあとも、株式市場は上がりましたが、ユーロは下落しました。「欧州株買いの為替リスクのヘッジでユーロが売られた(※)ため」と解説されています。
(※編集部注:欧州株を単純に買うだけでなく、同時にユーロ売りを行って、ユーロ安に対するヘッジをかけようとすることを指している)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
ギリシャ問題はあれだけ大騒ぎしたのにユーロ/米ドルはレンジのまま。結局、為替の方向性には転化されず、なんですよね。
7月15日(水)にギリシャ問題が片付けば、いずれQE(量的金融緩和策)を受けた、ユーロ売りの「ECB(欧州中央銀行)トレード」が再開する、というイメージでいますが。
【参考記事】
●ドイツ国債利回り再上昇でユーロ高継続。反発中のユーロ/円に注目する理由とは?(5月14日、西原宏一)
●ドル/円は125円到達も調整は長引きそう。中国株下落でなぜユーロは上昇するのか?(6月4日、西原宏一)
タイミングよくXデーの翌日、7月16日(木)にはECB理事会が開催されます。
ドラギさんは「ギリシャ問題の進展次第では、QEの規模やタイミングなどについて再考するかもしれない」と発言しており、QEの増額など何らかの変更があるのかもしれません。非常に注目されます。

期限:7月15日(水)
ポイント:チプラス首相が議会の賛同を得て改革案を無事法制化できるか

開催:7月16日(木)21時30分から
ポイント:QEの規模などに変更があるか
(次ページでは中国株やオセアニア通貨、さらに英国の話題が…)
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