■【原油安】ギリシャひと段落でECBトレード再開
大騒ぎしたギリシャ問題ですが、つなぎ融資によりIMF(国際通貨基金)、ECB(欧州中央銀行)への返済が実行され、ひと段落しています。
今後3週間ぐらい、ギリシャ関連の話題は落ち着きそうですが、ECBに対する次回の返済予定日は8月20日(木)。チプラス政権の存続にも疑問符がついていますし、追加のつなぎ融資や第3次金融支援の話題が8月中旬ごろから出てきそう。
ギリシャに関しては予想どおりの結末。「筋書きのあるドラマ」だったのかなという感じで、市場は「バック・トゥ・ザ・ECBトレード」。
【参考記事】
●ドル/円は125円到達も調整は長引きそう。中国株下落でなぜユーロは上昇するのか?(6月4日、西原宏一)
ユーロ/米ドルが売られています。ただ、ユーロ安の背景にはECBのQE(量的緩和策)だけでなく、ユーロと相関性のある原油の下落もありそう。

(出所:米国FXCM)

(出所:米国FXCM)
核協議に合意したイランの原油輸出が再開しているので、原油価格の頭が重たくなっています。中国経済の変調もあり、原油だけでなく、コモディティ全般が厳しそうですね。ということは、資源国通貨も厳しい。
【参考記事】
●ユーロ/円は126円台までの下落も視野に! 日本株が好調だと、なぜユーロ安になる?(7月16日、西原宏一)
産油国でもあるイギリスですが、原油価格の下落にもかかわらず、今のところはBOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])のカーニー総裁の強気な発言で英ポンドは上昇していますね。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 4時間足)
賃金上昇率も目に見えて上がってきて、大手銀行からの英ポンド買い推奨も目立ってきました。8月6日(木)にはBOEから大注目のインフレレポート発表も控えていますし、ユーロ/英ポンドの戻りは売っていきたいのですが…。

(出所:米国FXCM)

発表:7月22日(水)17時30分
ポイント:利上げに対するスタンス
(次ページでは連続利下げの可能性もあるNZドルの話題が…)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)