■発端はNYダウ暴落、1万7000ドルの回復に注目
先週、8月24日(月)はまさにこの対談を行なっているさなかに株式相場が急落。
余波はまだ冷めませんが、西原さんが対談中に予見していたように、短期的なセリングクライマックスは超えたみたいですね。
【参考記事】
●NYダウが一時、1000ドル以上の大暴落! セリングクライマックスはいつなのか?(8月25日、西原宏一&松崎美子)
ところが、これで安心かというと、まだ早い。今回の世界同時株安は、きっかけこそ上海株暴落でしたが、それにより、「本丸」である米国株市場が崩れたことで世界に波及しました。
【参考記事】
●NYダウはさらに暴落するリスクあり!? 株高のカギを握る本邦当局の一手とは?(8月27日、西原宏一)
先週(8月24日~)は予想どおり、24日(月)がセリングクライマックスとなり、25日(火)以降は反発局面。
米ドル/円は121円台、日経平均は1万9000円台を一時回復しましたが、NYダウはマジノ線(※)だった1万7000ドルを回復できていません。
(※編集部注:「マジノ線」とは第二次世界大戦前にフランスがドイツとの国境に築いた難攻不落と言われた要塞のこと)

(出所:米国FXCM)

(出所:株マップ.com)

(出所:CQG)
まだダウンサイドのリスクに警戒する必要があります。注目はNYダウの200週移動平均線が位置する1万5000ドル付近。ここを割り込むようだと、リスクオフが再燃することになりそうです。
【参考記事】
●NYダウはさらに暴落するリスクあり!? 株高のカギを握る本邦当局の一手とは?(8月27日、西原宏一)

(出所:CQG)
今週(8月31日~)はイベントも多いんですよね。まずは9月3日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会。この会合は今まで重視されていませんでしたが、ここへ来て、バークレイズやゴールドマンサックスがユーロ/米ドルの売り推奨を出したようです。

(出所:米国FXCM)
「原油安・中国経済の減速・ユーロ高」のトリプルパンチでドラギ総裁がハト派寄りな発言をするかもしれないからというのが理由。
今回の声明文では四半期に一度のマクロ経済予想となるスタッフ予想も発表されますから、まずはインフレ率の見通しがどうなるか、その後の記者会見でドラギ総裁が何を話すのか、注目ですね。
ECBが追加金融緩和を行えば、株価対策という面でも意義は大きいですね。

開催:9月3日(木)21時30分
ポイント:インフレ見通しの下方修正の程度と、QEの継続・拡大について
(次ページでは米国の利上げ時期についての話題が…)
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