■レジスタンスラインを上抜けて買いシグナルを連発
大局では、時間が経過すると、このボックス相場「紫の破線」を下に抜ける可能性が高いと考えていたが、この思惑は外れた。
4時間足チャートを見てのとおりに、短期のレジスタンス・ライン「緑の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
(出所:米国FXCM)
1.12ドル台で、直前の高値を上に抜けると、ストップ・ロス(損切り)を巻き込み、上昇スピードを加速させた。「買いシグナル」を発した、と考える。
ユーロ/米ドルは、上昇スピードを加速させたまま、ボックス相場「紫の破線」の上限1.1500ドルを上に抜けて、さらに「買いシグナル」を発した、と考える。
この「買いシグナル」に従い、1.17ドル台前半に急上昇したが、1.17ドル台前半を高値に、反転下落している。
この4時間足チャートの全部を含んでしまうが、現在のユーロ/米ドルは、「茶色の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。
(出所:米国FXCM)
■FRBは9月から利上げを行なうと予想
大局では、「ユーロ安・米ドル高トレンド」に変化がない、と考える。
トレンド転換を考えるのは、1.1500ドルを明確に上に抜けて、さらに、1.2000ドル近辺を上に抜ける場合だ、と考えていた。
1.1500ドルは上にブレイクしたが、上値には、1.18ドル台ミドル、1.2000ドルと、チャート・ポイント(レジスタンス)が控えている、と考える。
中国を震源地とした世界同時株安で、マーケットは混乱している、と考える。
夏休み相場で、市場参加者が少なかったことも、マーケットが混乱した一因、と考える。
マーケットが落ち着きを取り戻すまで、無理をしないで、ポジションを小さくすることも戦術と考える。
今週末(9月4日)に発表される米国雇用統計にもよるが、FRB(連邦準備制度理事会)は、今月(9月)から利上げを開始するだろう、と考えている。
FRBが行おうとしているのは、金融政策の正常化であって、現在の超低金利政策が異常な状態、と判断しているのだ、と考える。
FF金利を、少なくとも、1.00%以上にすることがターゲット、と考える。
中国経済に起因する世界同時株安に配慮して、利上げ開始を12月に先延ばしする可能性もあるが、利上げ開始の条件が揃うのならば、9月に開始する方が、FRBらしい(米国の金融政策を担うのがFRBだから)、と考える。
9月の利上げ開始が先延ばしされる場合は、12月の利上げ開始も、先延ばしする可能性が出てくる。
FRBが、そういった事態を避けようとするだろう、と予想している。
(2015年9月2日東京時間13:40記述)
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