■【ECB】口を開けばサプライズのドラギに期待
今週(10月19日~)、一番の注目は、22日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会。
追加緩和の発表はないでしょうが、導入の可能性や時期についてドラギさんがどう発言するのか。いつもサプライズを提供してくれるドラギさんなので注目したいですね。記者会見は21時30分からです。
ユーロ/米ドルは1.15ドル近くまで上昇してくると、口先介入的な発言が出てくる。いずれ追加緩和があるのであれば、1.15ドルレベルが重くなってくるのでしょう。

(出所:ヒロセ通商)
10月21日(水)には、トルコ、ブラジル、カナダでも政策金利の発表があります。いずれも金利は据え置き予想。

トルコ政策金利は10月21日(水)20時の発表
(詳しくはこちら → 経済指標/金利: 各国政策金利の推移)

カナダ政策金利は10月21日(水)23時の発表
(詳しくはこちら → 経済指標/金利: 各国政策金利の推移)
トルコは11月1日(日)に再選挙を控えているので、ありえないとは思いますが、動かすとしたら金利引き下げ方向でしょう。
【参考記事】
●天才トルコ人・エミン氏に聞くトルコリラ(1) 11月総選挙がトルコリラの命運を左右する!
●天才トルコ人・エミン氏に聞くトルコリラ(2) トルコリラの行方は「田中角栄」が握る!?

政策金利発表:10月22日(木)20時45分
記者会見:10月22日(木)21時30分から
ポイント:追加緩和の可能性は低いが、導入の可能性や時期についての発言に注目

10月21日(水)20時
前回:7.5%据え置き
予想:7.5%据え置き

10月21日(水)23時
前回:0.5%据え置き
予想:0.5%据え置き
■【SKEW指数】ブラックスワン飛来の可能性高まる
非常に気になるのが「SKEW指数」(スキュー指数)。
シカゴのオプション取引所が公表しているオプション価格をもとにした指数で、30日以内にリスクが高まる可能性を示しており、「ブラックスワン」のような極端なイベントの発生するリスクを示すものでもあります。
SKEW指数が1998年10月に史上最高値をつけたときに起きたのがLTCM(※)ショック。米ドル/円は2日で20円落ちました。
(※執筆者注:「ブラックスワン」とは黒い白鳥のようにありえないと思われるが、実際に起きるとインパクトの大きなイベントのこと)
(※編集部注:「LTCM」とはヘッジファンド「ロングターム・キャピタル・マネジメント」のこと)

(出所:CQG)
このSKEW指数が先週、10月15日(木)、史上最高値を更新したんです。

(出所:CQG)
10月は一般的にリスクイベントの多い月ですし、ブラックスワン的な動きに気をつけたいですね。
足もとではボラティリティが低下していますが、SKEW指数が示すようにリスクオフへと急速に傾く可能性がなきにしもあらず。
油断せず、ストップロスをタイトに置かないといけませんね。ただ、NYダウが1万7000ドルを超えて、5月高値から8月安値で引いたフィボナッチの61.8%戻し(1万7212ドル)に近づいています(※)。
【参考記事】
●NYダウは節目到達、調整あって仕方なし。日本生命が豪ドル/円相場を下支え!?(10月15日、西原宏一)
(※編集部注:本対談は2015年10月19日(月)日本時間の夜に行っていますが、その日のNYダウはその後、1万7230ドルまで上昇し、「フィボナッチの61.8%戻し」を達成しました)
次の注目は、この61.8%戻しを週足終値でしっかり超えてくるかどうか…(※)。
NYダウ 週足

(出所:CQG)

ポイント:史上最高値に達しており、テールリスク発生の可能性を示唆

ポイント:5月高値と8月安値の61.8%戻し=1万7212ドルを週足終値で超えてくるかどうか
(次ページではオセアニア通貨や大規模M&Aの話題が…)
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