■【同時多発テロ】11月16日(月)も1万7000ドルを維持
週末、日本時間11月14日(土)の朝にパリで発生した同時多発テロ、今後も各地で継続する可能性があり、まだ予断を許しません。
難民問題も絡み、フランスを始め国境を封鎖する国が増えており、欧州全体のGDP低下へとつながる懸念も出てきました。
ECB(欧州中央銀行)は12月に追加緩和策を発表するのでしょうが、GDPが悪化するようだとマーケットは「さらなる次の一手」を期待して米欧の金融政策の乖離がさらに拡大する可能性があります。
11月16日(月)はリスクオフ的な動きを警戒する声が高まっていましたが、早朝のNYダウ先物は1万7050ドルで踏みとどまりましたし、リスクオン・オフの指標となる豪ドル/円はむしろ上昇。

(出所:ヒロセ通商)
何度も繰り返していることですが、NYダウが1万7000ドルを死守できるかどうかがポイントなのでしょう。
これを割り込んでくるようだと「有事の円買い」といった動きにもなりやすい。
【参考記事】
●NYダウは節目到達、調整あって仕方なし。日本生命が豪ドル/円相場を下支え!?(10月15日、西原宏一)
●日銀会合はゼロ回答との予測が浸透。ドル/円はなぜ、118.06円で下げ止まった?(10月22日、西原宏一)
●年末に向けてドル需要急増の可能性大!?米ドル/円は上昇トレンド継続で125円へ(11月12日、西原宏一)

(出所:CQG)
■【日銀】追加緩和は見送り濃厚も補正予算への期待高まる
今週(11月16日~)、大きなイベントとしては18日(水)~19日(木)に日銀会合がありますね。
今回、追加緩和があるとは思いません。あればサプライズ。注目は15時30分からの黒田総裁の記者会見となるのでしょう。
11月16日(月)に発表された日本のGDPは予想よりも悪い数字となり、2四半期連続のマイナス成長…。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国GDP成長率の推移)
追加緩和とともに補正予算への期待も高まっています。3兆円規模とも言われていますが、GDPの悪化で5兆円との思惑も出てきました。
追加緩和の前に補正予算が日経平均や米ドル/円の下支え要因となってくるのでしょう。

金融政策発表:11月19日(木)正午ごろ
記者会見:11月19日(木)15時30分から
(次ページでは今週の注目イベントや米ドル/円の戦略の話題が…)
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