■起きてしまった残念なシステム障害を受けて
これまで何度も当コーナーで取り上げてきたとおり、ここ数年、スプレッド縮小を繰り返し、業界トップ水準のスペックにまで改革を進め、「スプレッドが広めの老舗FXでしょ?」というイメージから見事な脱却を果たした外為どっとコム。
【参考記事】
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●ザイFX!で2014年を振り返ろう!(3)【業界:前編】BO再燃と熱いスプレッド競争
たしかに、2015年11月現在、外為どっとコム[外貨ネクストネオ]のスペックは、文句なしで業界トップ水準です。
【参考コンテンツ】
●FX会社徹底比較!:取引コストで比べる
これならトレードしてみようというユーザーが増加し、取引高も増えて当然だろうと思えますよね。
ただ、その一方、紹介したとおり、2015年9月の相場は、いまいち活況でなかったという状況もあったり、少し遡って7月には、ものすごく残念なシステム障害を起こしてしまっていたりと、外為どっとコムが取引高躍進に至るまでの道のりは、決して順風満帆ではなかったと推察されます。
7月のシステム障害は、ネットワーク系の問題などが重なり、長時間に渡って取引システムにログインできないなどの事態を引き起こしてしまったものですが、その内容は、以下の記事で詳しく取り上げています。
【参考記事】
●業界激震!?システム障害を起こしてしまった外為どっとコムのライバル社はどこだ?
そして、外為どっとコムではこれまでも、この障害に関する原因や再発防止に向けた対策に関する報告がウェブサイト上で行われてきましたが、つい先日、11月11日(水)にも新たな報告がありましたので、ここで紹介したいと思います。
■システム総点検と外部システム監査を実施
今回の報告では、システム障害のいくつかの事象について、再発防止に向けた対策が完了したことを報告するとともに、「今後の取り組みについて」という項目を設けて、以下の2点を挙げています。
1.システム総点検の実施
2.外部システム監査の実施
外為どっとコムの発表によると、これらは再発防止に向けた対策に加えて、システム障害そのものの予防に向けた取り組みだそう。
1の「システム総点検」は、「ハードウェア面およびアプリケーション面の両面」について、2015年12月をメドに実施され、それが完了した後に、2の「外部システム監査」を実施し、専門家によるチェックを経て、総点検の内容が「客観的に妥当なものであることを担保し、より実効性のあるものとなるよう努める」とのこと。
なお、こうした「システム総点検」は、今後も定期的に実施するそうで、外為どっとコムが事態を重く受け止め、力を入れて再発防止に取り組んでいる様子がうかがえます。
■システムリスクは「ゼロ」ではないにしても…
外為どっとコムが起こした障害のように、取引システムにログインできない事態などが発生すると、どんなにマーケットが動いていたとしても、トレーダーは手も足も出ません。それも障害の時間が数分ではなく、数時間という長時間に渡るものになればなおさら…。
繰り返しになりますが、老舗FX会社で、FX業界におけるブランド力もあり、スペック面でも業界トップ水準にまで上り詰めた外為どっとコムだけに、7月に起きたシステム障害はとても残念なものでした。
通常、FX口座開設時に各FX会社から交付される「取引説明書」などには、こうしたシステムリスクについても明文化されていますが、それでも、できるだけ障害は予防してもらいたいし、もし起きてしまった際は、速やかに解消してもらいたいというのがユーザーの切なる願いではないでしょうか?
特に、外為どっとコムのような大手、かつ老舗FX会社には、今後さらに業界全体の牽引役となるよう、率先してシステム環境の改善やリスク管理に取り組んでもらいたいなぁと、記者自身、FXユーザーの1人として願ってやみません。
■取引高躍進の背景にあるのはトレードバトルの変化か
なんだか、まじめな話になってしまいましたね。ここからは、ちょっと気分を変えて話を進めたいと思います。
外為どっとコムが、上述のシステム障害を起こしてなお、2015年9月のFX取引高で業界第3位に躍進するまで取引高を伸ばすことができた理由は何だったのか?
先ほど「もっとも大きな理由は、継続的に実施されてきたトレードバトルに、ある変化が起きたからではないか?」とお伝えしましたが、ここからは、そのあたりのことについて、詳しく紹介していきたいと思います。以前にも同じ切り口で紹介したことがありますが、改めて、現在実施されている最新のキャンペーン情報などもお伝えしつつ、紹介しますね。
【参考記事】
●外為どっとコムがFX取引高第3位に浮上!2015年9月に取引高が急増した理由とは?
2015年11月現在も「G-1 BATTLE」として開催されている外為どっとコムのトレードバトルは、2015年8月まで「外為トレードバトル」という名称で複数回開催されてきました。
たとえば、2015年6月末~8月1日(土)まで開催されていた「第12回 外為トレードバトルキャンペーン」は、参加者が全通貨ペアのpips損益や合計損益、特定の通貨ペアでの合計損益を競い合い、各部門とも上位10位や5位までにランクインするとキャッシュバックがあるというもの。
部門によって賞金額は異なりますが、優勝者には、10万円や3万円などの高額キャッシュバックがありました。ただ、正直なところ、上位10位や5位というと、入賞のチャンスは少ないなぁという印象だったのです。
その後、外為どっとコムのトレードバトルは…
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