■12万円の調査資料発売記念レポート?
さて、当記事で外為どっとコムの2015年9月の取引高が業界第3位であることを証明する客観的データの出所として紹介した「矢野経済研究所」では、年に1回、夏から秋頃にFXの業界動向を調査し、まとめた資料「FX(外国為替証拠金取引)市場の動向と展望」(税別12万円)を発売しています。
そして、「市場の動向と展望」の発売を記念してなのか? 11月5日(木)には、「FX(外国為替証拠金取引)の動向調査結果2015」というレポートが矢野経済研究所のウェブサイトに公開されていました。興味深い内容でしたので、あわせて紹介したいと思います。
レポートには、2015年3月期の業界全体のFX口座数や年間取引高とともに、2015年4月~6月までの有力企業における調査データを元にした2016年3月期のデータについても予測値が掲載されていました。
掲載されていたデータは以下の3種類。それぞれグラフを紹介します。
■年間取引高は3年連続高水準! 2016年3月期も微増予想
1つは、「預かり証拠金残高(市場規模)推移」。

(出所:矢野経済研究所「FX(外国為替証拠金取引)の動向調査結果2015」)
次に、「口座数推移」。

(出所:矢野経済研究所「FX(外国為替証拠金取引)の動向調査結果2015」)
そして、「年間取引高推移」。

(出所:矢野経済研究所「FX(外国為替証拠金取引)の動向調査結果2015」)
いずれも、FXの市場規模を知る上で欠かせない指標ですが、グラフを見ると、2009年(年間取引高推移は2010年)からずっと右肩上がりを続けていることがわかります。
最後に紹介した「年間取引高推移」については、2014年3月期で大幅に増加したからなのか、2015年3月期はあまり増加していない印象ですが、2013年3月期以前と比べると、2年連続、高水準で推移していることがわかります。2016年3月期も、わずかに増加するとの予想が出ていますね。
■市場規模の拡大とともに取引環境のさらなる充実に期待
このレポートの【調査結果の概要】に関するページで、矢野経済研究所は、2016年3月期の予想で3項目とも増加を予想をしている背景について、こう綴っています。
「2016年3月期はセミナーの積極的な開催による投資未経験者層の開拓や、首都圏のみならず、地方都市における顧客拡大、また取引の透明性と企業の健全性・信頼度の向上を目的とした更なる投資環境の整備に取組む企業姿勢など」が見られたことから、預かり証拠金残高(市場規模)、口座数、年間取引高ともに増加を予想しているとのこと。
当記事前半で注目した外為どっとコムも、「マネ育」などを通してセミナーなどの投資家教育に力を入れている1社。市場規模拡大の一翼をになっているFX会社と言えそうです。
もっとトレードがうまくなりたい、あるいはFXに興味はあるけれど、難しそう…と躊躇している初心者層の育成に力を入れるFX会社がもっと増えてくると、さらにFXユーザーの裾野は拡大していきそうですね。
2016年3月期のデータが確定するのは、まだ先の話ではありますが、矢野経済研究所の予想どおりの結果となるのか? もしかしたら、さらなる拡大を示す結果になるなんてことも? 注目したいと思います。
いずれにしても、市場規模の拡大とともに、FX業界全体の取引環境が、スペック面、システム面、サービス面などでさらに充実し、個人トレーダーにとって、もっと取引しやすくなっていくことを期待したいですね。
(※各種キャンペーンの詳しい条件、期間などについては、外為どっとコムのウェブサイトなどで必ずご確認ください。キャンペーン条件が変更されたり、キャンペーン期間が延長されたり、キャンペーンが終了したりすることなどがあります)
>>>外為どっとコム[外貨ネクストネオ]の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
(ザイFX!編集部・向井友代)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)