■【米欧豪】「議事録ウィーク」で注目されるのは?
今週(2月15日~)は議事録ウィーク。オーストラリア、アメリカ、そしてユーロ圏と3つの中央銀行の議事録が公開されます。とくに注目したいのがECB(欧州中央銀行)。
今回公開されるのは追加金融緩和の可能性を強く示唆した1月分の議事録です。偶然なのか狙ったのか、3月10日(木)の理事会では追加金融緩和に消極的なドイツのバイトマン独連銀総裁に投票権がありません。
どういった議論がECBでなされていたのか、注目です。先週、2月11日(木)に予想以上の緩和策を発表したスウェーデン中銀の例もあり、ユーロに対しては追加金融緩和の催促相場ともなっています。3月のECB理事会は、生半可な発表では効果がなさそうです。
先週(2月8日~)の円高・株安のきっかけのひとつにもなったのがヨーロッパの株式市場。とくにドイツ銀行に対する懸念が高まり、株価が急落しましたね。
【参考記事】
●第2のリーマン懸念!? ドイツ銀行ショック!? 円高・株安はさらに加速してしまうのか?(2月9日、西原宏一&松崎美子)
●行き詰まったアベノミクス。ヘッド&ショルダー完成のドル/円は105円台へ下落の公算(2月12日、西原宏一)

(出所:CQG)
ドイツ銀行は週末、2月12日(金)に約6000億円の自社債券買い戻しを発表して、いったん沈静化してはいますが、今後の推移にも気をつけないといけないですね。

発表:2月18日(木)午前4時

発表:2月18日(木)21時30分
■【円高】日銀の単独介入は困難か
先週、2月11日(木)のヘッジファンドによる仕掛けは「お見事」というしかないですね。中国は春節、日本も建国記念日のため休場で流動性が薄く、しかもSQ(※)前日は荒れやすい。
(※編集部注:「SQ」とは日経225先物などの株価指数先物や株価指数オプションといった取引の最終決済を行なうための価格のこと。株価指数先物は3月、6月、9月、12月の第2金曜日、オプション取引は毎月第2金曜日がSQ算出日となっている)
最高のタイミングでの仕掛けにより、米ドル/円は111円、日経平均は1万5000円を割るところまで崩されました。
【参考記事】
●行き詰まったアベノミクス。ヘッド&ショルダー完成のドル/円は105円台へ下落の公算(2月12日、西原宏一)
今年(2016年)の下値ターゲットとしていた110円にほぼ到達。週初(2月15日)は年金系と思われる買いで戻していますが、米ドル/円は115円、日経平均は1万6500円を回復しないと厳しい…。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)

(出所:株マップ.com)
(次ページではジム・ロジャースの3月株価暴落説の話題が…)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)