■【日銀】追加緩和なしが基本路線も黒田発言に注意
先週、3月10日(木)に開催されたECB(欧州中央銀行)理事会から今週、3月14日(月)~15日(火)の日銀会合、そして、15日(火)~16日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)へと日米欧の中央銀行会合が続きます。
先週のECB理事会では市場が期待した以上の緩和内容を発表し、直後にはユーロ安となったのですが、流れを変えてしまったのはドラギ総裁ご本人。
「これ以上の政策金利カットは考えていない」と発言した途端にユーロ高となりました。

これ以上の政策金利カットは考えていないと発言したECBのドラギ総裁。追加緩和でユーロ安になった流れを変えてしまった… (C)Bloomberg

(出所:CQG)
日銀については、一部で追加緩和を期待する声もありますが基本、無風でしょう(※)。
もし何かやるとしてもマイナス金利幅の拡大ではなくETF買い入れ額の増加など…。
注目は発表後の記者会見です。先週、3月10日(木)にドラギ総裁の記者会見が400pisものユーロ高を呼んでしまった直後だけに黒田さんの言葉に対しても神経質に反応しそう…。
(※編集部注:この対談は3月14日(月)に行なっています。3月15日(火)12時30分ごろに発表された日銀会合の結果は、マネタリーベースは年間80兆円増加、日銀当座預金に-0.1%の金利を適用する方針など、金融政策は現状維持となりました)

日銀会合後の黒田総裁の記者会見に注目。ドラギ総裁の記者会見がユーロ高を呼んだ直後だけに黒田総裁の言葉にも神経質に反応しそう… (C)Bloomberg
ただ、3月末の年度末に向けて大崩れは考えにくいですし、翌日(3月16日)のFOMCの結果を見極めたいとの思惑も強いはず。
いずれにせよ、日経平均は年金などのリバランス買いが入り、1万8000円に向かっていくイメージ。そのとき1ドル=113円ということは考えづらく、115円から116円程度まで戻すのでしょう。
【参考記事】
●原油上昇で市場のリスク環境が好転! 3月期末に向けて「株高・円安」となるか(3月10日、西原宏一)

(出所:株マップ.com)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

結果:金融政策は現状維持(マネタリーベース年間80兆円増加、日銀の当座預金にマイナス金利適用など)
黒田総裁記者会見:3月15日(火)15時30分から
(次ページではFOMCや原油相場、さらに今後の戦略などの話題が…)
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