■【イースター】金曜日に向けて調整か
今週(3月21日~)はめぼしいイベントはないのですが、いちばん気にしているのは、25日(金)。
イースター前のグッドフライデーのため、欧米などキリスト教圏の市場はお休みとなります。流動性が薄くなるでしょうし、前日の24日(木)にはポジション調整の動きが入りそうです。
たしかにイベントはとくになさそうですね。先週(3月14日~)は、米ドル/円が110.60円台まで円高が進みました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
2月11日(木)にリスクオフの動きが活発となり、そのときは英ポンド/円や豪ドル/円などのクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)主導で円高が進みました。
でも、今回は日米欧の3中銀の会合が終了。NYダウや原油が上昇し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルも上昇して、米ドル安が進んだことの裏返しとしての円高。
【参考記事】
●日銀マイナス金利導入が円高・株安誘引!? ドル/円急落の裏で何が起こっていたのか?(2月18日、西原宏一)
リスクオフでも、リスクオン的な動きでも円高となってしまう状況です。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)

3月25日(金):アメリカ、ドイツ、イギリス、フランスなどの欧米市場やオーストラリア、香港などの市場が休場
■【円高】米ドル/円は110円台ミドルを明確に下抜けるか
でも、日本はもうすぐ年度末。アベノミクスにとって、株も為替も決して望ましい水準ではないですよね。
当局もがんばっているのでしょうが、米ドル/円は上がりませんね。
1月29日(金)高値と2月11日(木)安値で引いたフィボナッチの38.2%が115円ちょうど付近。年度末に向けて38.2%を試しに行くのかと思いきや、114円台すら乗りません。

(出所:CQG)
NYダウや原油が上がっても、「米ドル安・円高」となると日経平均は下がってしまう。

(出所:株マップ.com)
どうやっても日本株は上がらないし、円安にもならない。4月に向けて、円高リスクが高まってきています。
米ドル/円は110円台ミドルは3回やって3回とも跳ね返されているため、この110円台ミドルをクリアに抜けるかどうかに注目。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ここを割れないようなら、またフラフラとしたレンジに戻ってしまうのかもしれない。
2月に200週移動平均線をクリアに下抜けてきた英ポンド/円も、先々週(3月7日~)から200週移動平均線に絡んだ水準へと戻されています。
200週移動平均線を明確に上抜けるようだと、165円程度までの戻しが視野に入ってきますね。2月11日(木)とは反対にクロス円の底上げが米ドル/円をサポートする可能性もありそう。

(出所:CQG)
英ポンドについては読みづらいのですが、豪ドル/円は鉄鉱石の猛反発が主導して反発していました。
しかし、鉄鉱石の中間反騰も終了したようなので上値は重そう。日経平均が崩れれば豪ドル/円も崩れますから売り目線ですね。
【参考記事】
●鉄鉱石価格が急上昇後に急落! その影響受ける豪ドルの反落を警戒!(3月17日、西原宏一)
(次ページではECBのTLTROや米ドル/円の今後の戦略の話題が…)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)