■【年度末】株高によりジワジワと円安へ
今週(3月28日)~は、28日(月)がイースターのため、欧州市場がお休み。
3月29日(火)からは通常どおりとなりますが、31日(木)は月末、四半期末、日本の年度末となります。そのため、週前半は小動きとなりそうですね。
注目は日本の年度末。思ったよりも動き出しが遅かったですが、ジワジワと株高・円安が進んでいます。
【参考記事】
●原油上昇で市場のリスク環境が好転! 3月期末に向けて「株高・円安」となるか(3月10日、西原宏一)

(出所:株マップ.com)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足)
上海でのG20(20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議)合意により、当局も為替レートは操作しにくくなっていますから、株価を持ち上げて間接的に為替をコントロールする方向で動くのでしょう。

ポイント:3月31日(木)の年度末へ向けて、当局主導による株高がどこまで進むか
■【米国利上げ】要人発言で急速に高まった「4月利上げ説」
イベントとして注目したいのがFRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長をはじめとするFOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーたちの講演。なかでも、3月29日(火)の深夜に始まるイエレンさんの講演です。
各連銀総裁が先週(3月21日~)、相次いで4月26日(火)~27日(水)にかけて開催されるFOMCでの利上げの可能性に言及し、「4月利上げ説」への期待が急速に高まっています。
先週(3月21日~)、タカ派的な発言を行なった総裁たちはもともと中立派でしたから、イエレンさんの口から同様にタカ派的な発言が出ても不思議はありません。
米国の4月利上げ説は米ドル/円のサポート材料ですし、日本側の事情を見ても、5月の伊勢志摩サミットへ向けて消費増税の延期や、最低5兆円、あるいは10兆円規模ともされる補正予算を組んでの緊急経済対策などで株価をテコ入れしてくるのでしょう。

(出所:株マップ.com)
また、新年度入りすることでマイナス金利による株式市場への資金流入にも期待できます。
【参考記事】
●日銀のマイナス金利導入で相場大荒れ! 米ドル/円は急上昇→急反落→ジリ上げ
こうした株価対策はすべて7月の参院選のため。衆参同日選挙となる可能性も取り沙汰される7月選挙での圧勝へ向けて、安倍内閣はなりふり構わず、株高を演出するのでしょう。そうなれば米ドル/円も底堅い。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
4月1日(金)は米雇用統計。ここで強い数字となれば、4月利上げ説が濃厚となり、米ドル/円のサポート材料になるのでしょうね。

米雇用統計は4月1日(金)21時30分の発表
(詳しくはこちら → 経済指標/金利: 米国主要経済指標の推移)
今年(2016年)の大きな流れは円高なのでしょうが、110円台は3回トライしていずれも失敗。チャート的にはトリプルボトムとなっています。足もとは中間反騰で円安方向への動きが強まりそうです。
【参考記事】
●イースターに向けて調整相場入り。通貨高牽制など売り材料多い豪ドルは急落警戒!(3月24日、西原宏一)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

開催:3月29日(火)25時20分から

発表:4月1日(金)21時30分
前回:+24.2万人(非農業部門雇用者数)
予想:+20.5万人(同)
(次ページでは来日するカーニーBOE総裁や今後の戦略の話題が…)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)