■6月23日(木)は英国の国民投票です!
いよいよ間近に迫ってきたEU離脱を問う英国の国民投票! 投票日は2016年6月23日(木)です。いったいどうなるんでしょうか? マーケットは、やっぱり荒れるのかな…。心配ですね。
ここでは、英国のEU離脱問題の推移をざっと振り返った上で、FX会社各社が顧客向けに発表しているマーケット急変への注意喚起について、紹介していきたいと思います。
まずは、振り返りから。そもそも国民投票の話が出てきたのは、2016年2月のことでしたね。
2016年2月18日(木)~19日(金)にかけて行われたEU首脳会合において、英国側の要求を大幅に受け入れる格好で合意されたEU改革案。中身は、英国のユーロの適用除外を認めることの再確認とか、移民に対する福祉給付の制限とか、かなりEU内での英国の例外的な立場を認めたものでした。
英国のキャメロン首相は、この改革案の合意を受けて、2月20日(土)には、英国のEU加盟について国民に問うため、2016年6月23日(木)に国民投票を行うことを発表しました。
■首相は残留派だが、エライ人の中には離脱派が結構いる
キャメロン首相自身は、EU残留派。首相の各種発言のニュアンスをわかりやすくお伝えすると、こんな感じ(あくまでニュアンスであり、翻訳ではありませんので悪しからず)。
キャメロン首相 : 「EU改革案も合意にこぎつけたし、英国はEUの中でスペシャルな地位を手にしたんだ! 改革後のEU内にとどまれば、もっと英国は安全で豊かな国になる。
もし離脱なんかしたら、経済や安全保障について大変なことになってしまうよ…。だから英国のみんな、EUに残ろう!」
しかし、その直後からキャメロン首相の側近中の側近である閣僚メンバー数人が次々と英国のEU離脱を支持。ついには、次期首相候補の呼び名も高く、当時ロンドン市長だったボリス・ジョンソン氏まで離脱支持を表明しました。
このボリス・ジョンソンさん、英国国民にかなり人気のある政治家の1人だそうですから、世論に与える影響力は大きいでしょうね。
【参考記事】
●ポンド急落の原因はロンドン市長にあり!?6月国民投票で英国はEUを離脱するのか?(2016年02月23日、西原宏一&松崎美子)
■世論調査結果に一喜一憂しつつ、投票日を待つ日々
一連の問題を受けて、為替マーケットでは2016年2月から英ポンドが下落…。2015年末頃から下落基調にあった英ポンドは、この問題を受けて下落スピードを加速させました。
【参考記事】
●ポンド/円は150円近辺まで下落余地あり!EU離脱問題で揺れる英国と欧州に注目!(2月25日、今井雅人)
●月足終値で1.40ドル割れなら31年ぶり! 英ポンドを暴落させたボリスショックとは?(2月25日、西原宏一)
その後は、EU離脱の支持・不支持を問う世論調査結果が出るたびに一喜一憂し、上下にウロウロする状態が続いているといった感じです。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 週足)
数多くの調査会社やメディアが、何度も世論調査を行っていますが、直近になればなるほど、離脱派と残留派の割合は拮抗してきている様子。本当に英国世論を二分するような事態になってきている気配です…。
投票日の2016年6月23日(木)までどんな変動があるかわかりませんし、予想が難しい部分ではありますが、投票結果を受けた動きも、かなり激しいものになることが予想されます。
そして、冒頭でお伝えしたとおり、こうした状況を背景に、FX会社各社も英国のEU離脱を問う国民投票に関連したマーケット変動について、顧客向けの注意喚起を行っているのです。
ということで、ここからは…
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