■米大統領選挙後の上昇は損切が損切を呼んだ結果か
最後に、4時間足チャートをご覧いただきたい。短期のチャート(4時間足)を見ると、米ドル/円はボックス相場「緑の破線」を形成した、と考える。
(出所:ヒロセ通商)
ボックス相場「緑の破線」の上限は105.50円近辺、下限は100.00円近辺、と考える。
このボックス相場「緑の破線」の内側(インサイド)で、米ドル/円は、上下動を繰り返した。
このボックス相場「緑の破線」の最後の場面を振り返る。
昨年(2016年)11月の米国大統領選挙直前の予想は、クリントン候補が優勢だったので、開票前の米ドル/円は、105.00近辺で推移した。
しかし、11月9日(水)の東京市場の時間帯に、開票結果が順次報道され、トランプ候補の優勢が明らかになっていった。
トランプ候補優勢が伝わるにつれて、米ドル/円は下落し、安値101円台前半を付けている。
ところが、トランプ候補の勝利が確定すると、米ドル/円は上昇に転じ、ボックス相場「緑の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した。
この上昇は、米国の長期金利が上昇したことを理由に挙げているコメントが多いのだが、「相場特有の値動きではないか?」と考えている。
トランプ候補の勝利を理由に、大半の市場参加者が、「米ドル売り・円買い」を行い、101円台前半まで急落した。
この時点で、それ以上の「米ドル売り」が出ない状況になり、その後の相場が上昇すると、「損切り」が「損切り」を呼ぶ展開になったのではないか、と考えている。
トランプ新大統領決定後の値動きで、米ドル/円は…
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