■日足チャートは大きなボックス相場の中に入っている
続いて、日足チャートをご覧いただきたい。日足チャートを俯瞰すると、ユーロ/米ドルは、この日足チャートの全部を含むボックス相場「茶色の破線」を形成した、と考える。
(出所:ヒロセ通商)
このボックス相場「茶色の破線」の上限は1.16ドル台前半程度、下限は1.0500ドル近辺、に表示している。本来ならば、このボックス相場「茶色の破線」の上限は1.17ドル台前半程度だ。
ユーロ/米ドルは、このボックス相場「茶色の破線」のインサイド(内側)で、大きく上下動を繰り返している。
2015年10月22日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会後のドラギ総裁の発言を機に、ユーロ/米ドルは、大きく下落している。
ドラギ総裁は、この時(2015年10月22日)に、2015年12月の金融緩和策を示唆した。
マーケットは、2015年12月の追加の金融緩和策に期待して、「ユーロ売り・米ドル買い」を行った、と考える。
その結果として、ユーロ/米ドルは1.0500ドル近辺まで下落している。この下落は、レジスタンス・ライン「青の破線」に従っていた、と考える。
■ドラギECB総裁は追加緩和示唆もユーロは強烈な買い戻し
2015年の12月3日(木)のECB理事会では、事前予想どおりに、金利据え置きとなった。
2015年12月3日(木)のECB理事会後の会見で、事前に示唆していたとおりに、ドラギECB総裁は、追加の緩和策を発表した。
しかし、「事前に期待していた緩和策よりも、たいした内容ではない」と、マーケットは判断した様子で、強烈な「ユーロの買い戻し」となった。
追加の緩和策を期待して作られた「ユーロ売りポジション」の買い戻しで、1.05ドル台から、1.10ドル台にまで急上昇した、と考える。ドラギ総裁の会見で、「買いシグナル」を発した格好だ。
レジスタンス・ライン「青の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
日足チャートを見てのとおりに、2015年の12月3日(木)の値動きは、激しい急上昇だった。
(出所:ヒロセ通商)
1.07ドル台を越えてからは、ストップ・ロス(損切り)を巻き込みながらの急騰だった、と考える。
2016年1月下旬(1月21日)のECB理事会でも…
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