■4人のトレーダーが「ガチンコバトル!」
先日、FXブロードネットで開催されているトレードバトルについて紹介した記事を公開しましたが、みなさんはご覧になったでしょうか?
【参考記事】
●リピート系発注機能で「ガチンコバトル!」 超レア! FXトレーダーに電話で質問できる!?
その名も「ガチンコバトル!」。
FXブロードネットといえば、リピート系発注機能のトラッキングトレードを提供していることが大きな特徴。そして、この「ガチンコバトル!」は、FXブロードネットのデモ口座を使って4人のトレーダーがそれぞれのルールでトラッキングトレードを運用し、どれだけの利益が出せるかを競うというもの。
詳しいルールについては、以下の【参考記事】をご覧いただくとして、「トラッキングトレード」について簡単に紹介しておくと、これは相場変動に追従したIFDONE+OCO(※イフダンオーシーオー)注文が、自動的に繰り返し発注されるしくみで、ザイFX!が「リピート系発注機能」と呼んでいるもののひとつだ。
(※編集部注:IFDONE+OCO注文とは、新規注文・利益確定注文・損切り注文の3つの注文を同時に発注できる注文方法のこと)
【参考コンテンツ】
●システムトレード(シストレ)口座を徹底比較!:(4)リピート系発注機能【トラリピなど】
以前、当コーナーでは、記者が実際にトラッキングトレードに挑戦した記事を掲載している。こちらもぜひご参考に(以下の記事公開時は会社名が「FXブロードネット」ではなく、「FXトレーディングシステムズ」だった)。
【参考記事】
●ほっとくだけで20万円超の利益! 記者が相場追従型のリピート系発注機能に挑戦!
■チャーティスト先生が突然の大失速、1位に躍り出たのは…
この「ガチンコバトル!」だが、FXブロードネットの公式ウェブサイトには掲載されておらず、告知などもまったくない。FXブロードネットに口座開設しているユーザーにだけメールで配信されるスペシャルコンテンツとなっている。
また、週1回配信されるメールには4人のトレーダーの運用成績ランキングや、トラッキングトレードの設定理由などが詳しく紹介されている。

そして、最新のデータとなる5月25日(木)取引終了時刻までのランキングは以下のとおり。全員、運用資産30万円からスタートしてこの成績だ。

ランキングをご覧いただくと、4人のトレーダーのうち3人の収益がプラス10%超。さらに、第1位のファンダメンタリストさんについては、収益率がプラス20%に迫っている。
以下は、「ガチンコバトル!」スタートからの、4人のトレーダーの損益推移をグラフ化したものだ。

(出所:「ガチンコバトル!」のメールを基にザイFX!編集部が作成)
こちらをご覧いただくと、バトルスタートから抜け出したのはチャーティスト先生。それをファンダメンタリストさんが追う展開となった。
しかし、4月は好調だったチャーティスト先生が5月に入り、突然の大失速…。

先ほど紹介した、5月25日(木)取引終了時刻までの最新ランキングでは、チャーティスト先生は最下位に沈み、損益もマイナスとなっている。
そんなチャーティスト先生の大失速を横目に首位に躍り出たのが、ファンダメンタリストさん。上のグラフを見ると、バトルスタートから着実に利益を積み上げていることがわかる。
■ファンダメンタリストさんの戦略がズバリ的中!
冒頭でも紹介したように、トラッキングトレードはリピート系発注機能。初めに設定しておけば、あとはほっとくだけでOKというイメージがある。
実際に、記者がFXブロードネットのデモ口座でトレードした時も、最初にトラッキングトレードの設定をしたら、あとはほっといただけだった。
【参考記事】
●ほっとくだけで20万円超の利益! 記者が相場追従型のリピート系発注機能に挑戦!
確かに、ほっといただけで儲かるのなら、こんなに良いことはない。
しかし、「ガチンコバトル!」に参戦している4人のトレーダーは、トラッキングトレードにおいても、しっかりと戦略を立てて運用している。
ここで、最新ランキングで首位となっているファンダメンタリストさんのここまでのトレードについて振り返ってみたい。
はじめに、以下のチャートをご覧ください。

(出所:FXブロードネット)
4月5日(水)の「ガチンコバトル!」開始当初、トラッキングトレードを米ドル/円の買いで設定し、短期的なレンジを110円~113円、中期的なレンジを108円~115円に想定し、108円を割り込んだら売買転換を検討するとの戦略を立てていた、ファンダメンタリストさん。
【参考記事】
●リピート系発注機能で「ガチンコバトル!」 超レア! FXトレーダーに電話で質問できる!?
その後、米ドル/円は一時、108円割れ目前まで下落。中期的な想定レンジの下限付近まで下落したことから、ファンダメンタリストさんは、売買転換を検討。しかし、米国経済の良好さやトランプ減税への期待による米ドル高を予想して、売買転換はせず、買い方針を維持した。
その後、米ドル/円は108円を割り込むことなく反発したわけだから、ファンダメンタリストさんのトレード戦略はバッチリはまったことになる。
そんなファンダメンタリストさんだが、「ガチンコバトル!」スタートから米ドル/円の買いで設定して走らせてきたトラッキングトレードを、5月11日(木)に114.20円で停止。保有していたポジションも全決済している。

その理由をファンダメンタリストさんは、「想定していたレンジの上限115円に近づき、114円半ばが重いイメージ」、「米6月利上げは織り込んだものの、年3回の予想に変化がない」と書いている。
そして、トラッキングトレードを停止し、保有ポジションを全決済したファンダメンタリストさんが再び動いたのは、5月15日(月)。
ここでファンダメンタリストさんは、当面、米ドル/円は110円~115円のレンジ相場が継続すると想定。5月15日(月)朝、113.20円水準でトラッキングトレードを売りで設定し、スタートさせた。
このトラッキングトレード設定時、ファンダメンタリストさんは、コアレンジを112.50~114.50円と想定していたため、売りで設定しても、買いで設定しても、どちらでもOKというのが基本的な考えだったようだ。
ただ、設定時の米ドル/円の水準(113.20円)での買い設定では、レンジ下限付近まで下がったとしても、買いポジションの積み上げ幅が小さいため、売りで設定したという。
結局、その後、米ドル/円は110円台前半まで急落。結果的にファンダメンタリストさんのトレード戦略はこれまたズバリ的中したというわけだ。
以下のチャートをご覧いただくとわかるように、ファンダメンタリストさんがトラッキングトレードを停止し、ポジションを全決済、そして、米ドル/円の売りで設定したトラッキングトレードを稼働させたタイミングは、まさに絶妙だったことがわかる。

(出所:FXブロードネット)
ここまで、トラッキングトレードで順調に利益を積み上げている、ファンダメンタリストさん。
今後のトレード戦略については「ドル下落スピードが速く、想定レンジ下限の110円に近づいたにも拘らず、TRTの停止を検討しなかったことは、反省材料」としつつも、「しかし、110円~113円レンジが継続していると考えており、TRTの設定は継続」すると書いている。
ただし、「112.50円水準を抜けてきた場合は、停止や転換を検討予定」とも…。
システムに完全に任せるのではなく、しっかりとしたトレード戦略を立てて、トラッキングトレードの見直しをしながら運用しているあたりはさすがだ。
このように、中期的なレンジを決めて、その中で…
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