メキシコペソ投資について詳しく知りたい方は、以下の【参考記事】も併せてご覧ください。取扱い会社一覧やスプレッド、スワップポイント比較も掲載しています
【参考記事】
●スワップポイントが魅力のメキシコペソ投資を徹底解説。為替チャートからわかる見通しは?
■攻め続けるマネパがメキシコペソ/円の取り扱いを開始!
上場10周年を記念した、10週連続キャンペーンを開催中のマネーパートナーズ。
すでにキャンペーンも第5弾に突入し、ここからは後半戦ということになっていくのですが、これまでに実施されたキャンペーンの多くが、前倒しで開催されたり期間が延長されたりと、とにかく攻めまくりでイケイケっぷりを発揮しています。
こうした中、マネーパートナーズは2017年7月17日(月)から、メキシコペソ/円の取り扱いを新たに開始しました。
マネーパートナーズの公式サイトの中にはメキシコペソ/円の特設ページが開設され、7月10日(月)から始まった10周年キャンペーン第4弾「高金利通貨祭」の中でも、メキシコペソ/円が取り上げられています。
2017年の注目通貨の1つとされるメキシコペソ/円。先日は、IG証券でも取引ができるようになりましたね。
【参考記事】
●IG証券がメキシコペソ/円など4通貨ペア追加! スワップ金利は業界トップ水準!?
そこで今回のザイスポFX!では、マネーパートナーズのメキシコペソ/円のスペックはもちろんのこと、併せて、注目が高まっているメキシコペソの相場動向も深掘りしてみました。
■新興国通貨でもスペック競争が勃発!?
まずは、マネーパートナーズのメキシコペソ/円のスペックですが、下のキャプチャにあるとおり、1万通貨単位の取引が可能な[パートナーズFX]におけるスプレッドは、10時~28時のコアタイム中が0.5銭原則固定、1万通貨の買いポジションを保有することで受け取れるスワップ金利(スワップポイント)は、取り扱いの始まった7月17日(月)から連日で、1日あたり13円となっています。
これは完全に、外為どっとコム[外貨ネクストネオ]で提供されていた、スプレッド0.6銭原則固定、スワップ金利12円固定(9月29日(金)までのキャンペーン)を意識して、それを上回る水準に設定されていますね。
と思ったら、この動きをみて、外為どっとコムでは7月18日(火)から、スプレッドをマネーパートナーズ[パートナーズFX]と同じ0.5銭へ縮小し、スワップ金利をキャンペーン期間中は14円固定にアップすると発表しました。
外為どっとコムは、ここ最近、月末最終金曜日のプレミアムフライデーにあわせて実施している「スプレッドタイムセール」で、毎回、メキシコ/ペソ円のスプレッドを破格の0.3銭原則固定で提供していて、メキシコペソ/円への力の入れようは明らか。
2017年7月も28日(金)午後3から翌29日(土)午前3時までの12時間にわたって、同様の企画が開催される予定です。0.3銭原則固定って、米ドル/円におけるFX業界のトップ水準スプレッドと同じ数字ですからね。
【参考記事】
●FX業界にもプレミアムフライデーの恩恵!? 4/28(金)限定でユーロ/ドル0.2pips原則固定!
●今月もFX業界にプレミアムフライデーがやってくる! ユーロ/円が0.4銭原則固定
通常スプレッドが0.5銭原則固定まで縮小したため、「スプレッドタイムセール」が始まったときほどの衝撃はなくなってしまった感もありますが、外為どっとコムがメキシコ/ペソ円に相当の力を注いでいるのを見れば、今回のスプレッド縮小発表もなんだか納得。
そんなことも含め、マネーパートナーズ[パートナーズFX]が取り扱い通貨ペアのスプレッドを相次いで縮小させてきた2017年5月以降、マネーパートナーズ発のスペック競争は、多くのFX会社を巻き込んでヒートアップの一途をたどっています。
【参考記事】
●ザイFX!記者が悲鳴!? マネパがスプレッド縮小し過ぎで記事作成が間に合いません!
●スプレッド縮小キャンペーンを強化&延長! 直感で操作する初心者向けチャートとは?
●暑い夏…熱いカレーと激熱スプレッド競争! NZドル/円で混戦!? スワップ王者はどう出る?
●鬼に金棒!? 大手ネット証券がついに参戦! 灼熱のスプレッド競争を制するのはどこ?
上で紹介したのはほんの一部で、それ以外にも当ザイスポFX!では、各FX会社がしのぎを削ってスプレッドを縮小していることを、たびたびお伝えしてきました。
これまでは、スプレッドが広めなのは結構当たり前のような印象もあった新興国通貨でもスプレッド縮小競争が加速していて、いったい、この流れがどこまで続くのか、まだまだわからない感じ…。
今のところ、マネーパートナーズは外為どっとコムのスペック変更に反応していませんが、他の通貨ペアのこれまでの動向を見る限り、近いうちに何かしらの対応に打って出てきそうな気もしますね。
ちなみに、マネーパートナーズには100通貨からの少額取引が可能な[パートナーズFX nano]という口座もありますが、そちらのメキシコペソ/円のコアタイムにおけるスプレッドは1.0銭原則固定、スワップ金利は7月19日(水)の付与分が9円となっていて、[パートナーズFX]より少しスペックは劣っています。
■総合的なスペックはマネパと外コムが優位な感じ
マネーパートナーズと外為どっとコム以外にも、それほど多くはないものの、メキシコペソ/円を取り扱っているFX会社はいくつかあります。
おもなFX会社のメキシコペソ/円のスプレッドとスワップ金利を比較しておきましょう。

(※)スプレッドはすべて、例外あり。
(※)サクソバンク証券のスプレッドは、取引システムにログインのうえ取引レートにて確認。
(※)各社のスワップ金利は、1万通貨の買いポジションを保有することで受け取ることができる1日あたりの金額。
上表をみると、原則固定ではないものの、サクソバンク証券[スタンダードコース]の0.36銭というスプレッドはかなり狭いですね。記者が比較的相場の動きが落ち着いていた時間帯に取引システムへログインして、しばらくレートを眺めていましたが、そのときはずっと0.36銭のスプレッドが提供されていました。
一方、最近ではオセアニア通貨を中心に、マネーパートナーズと激しいスペック競争を繰り広げてきたヒロセ通商[LION FX]のメキシコペソ/円のスプレッドは、12.8~13.2銭とかなり広め。7月19日(水)時点の、買いポジション保有で受け取れる1日あたりのスワップ金利がゼロだったのも、ちょっと意外です。メキシコペソ/円には、あまり力を入れていないようですね。
スプレッドとスワップ金利の両方を踏まえて総合的に考えると、やはり、マネーパートナーズと外為どっとコムが、スペック的には優位といった感じでしょうか? 両社の戦いはこれからも続くのか、注目ですね。
■メキシコは中南米2位の経済規模。政策金利は上昇中
では、ここからは、マネーパートナーズやIG証券でも取引できるようになり、ここ最近、俄然注目が高まっているメキシコペソの相場動向を確認していきたいと思いますが、まずは、ものすごく簡単にメキシコの基礎知識を頭に入れておきましょう。
外務省などのデータによると、メキシコは2015年時点の人口が世界で11番目に多く、米ドルベースに換算したGDP(国内総生産)は世界第15位。中南米では、ブラジルに次ぐ経済規模を有する国です。
おもな貿易相手国は米国で、メキシコ経済省が発表した2016年の統計によれば、輸入全体の約47%、輸出に至っては全体の約81%を米国が占めています。主力の輸出品目は自動車やその関連部品、原油となっていて、その分、メキシコの景気は、米国の景気動向に強く影響を受けることになります。
メキシコの政策金利にあたるオフィシャル・オーバーナイト・レートは、メキシコペソの下落と、それに伴うインフレ上昇を抑制するために、2015年12月から断続的に引き上げられていて、直近では7.00%と、かなり上昇してきています。

※メキシコ銀行のデータをもとにザイFX!が作成
市場では、金利はこの水準でしばらく頭打ちになるとの見方もあるようですが、メキシコのインフレ率は2017年になって急上昇しているため、メキシコ銀行(メキシコの中央銀行)は追加利上げの可能性も示唆しています。
メキシコペソは、主力の一次産品である原油安の影響で…
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