相場の流れは週単位で読め!
羊飼いの相場観構築ドキュメント
『一番売れてる月刊マネー誌ダイヤモンドZAiが作った「FX入門」』の著者で、FXトレーダーに欠かせない情報を「羊飼いのFXブログ」で発信しているカリスマトレーダー、羊飼い氏。日々刻々と変化する為替相場に対し、彼はどのように向き合っているのか。トレンドの変化を読み取り勝ち続けるための相場観構築法を大公開する!
月曜日からは、新しい相場が始まる

FXトレードの成功率を高めるには、向き合っている相場が置かれている状況や方向性を把握することが重要だ。しかも、それはある日突然変わるので、相場観は常に更新し続けなければならない。
羊飼いのトレードは超短期のスキャルピングが中心なので、毎週新しい相場が始まるという前提で相場観を構築するようにしている。
相場の雰囲気は、週末をまたぐと一新されることが多い。これは土日という時間的な空白を挟む要因も大きいが、為替という実需の要因が大きい金融商品の特性も関係していると考える。これを明確に説明することは出来ないし、実際にその事実が示されることもないが、経験則的に為替相場はその週毎に一定の性質がある場合が多いのだ。
月曜日の東京市場や欧州市場はノイズ!?
金融市場の中心はなんといっても米国である。NYダウが急落すれば日経平均株価も暴落してしまうように、為替市場も米ドルを中心に回り、世界の市場に強い影響力を放っている。前述したように羊飼いは毎週新しい相場が始まるくらいに考えているため、金融市場の中心であるNY市場の流れを引き継がない月曜日の東京市場や欧州市場はまだ今週の相場が始まってもいないレベルで全く参考にならず、ノイズだとすら考えている。

こうしたことから、羊飼いは月曜日は本格的なトレードはせず、相場を観察することを重視している。米ドルがどんな状況にあって、円やユーロとの関係がどうなっているか、その流れの強さや継続性を見極めるのだ。最も重要なポイントは前週の流れを受け継いでいるかどうかなので、前の週にも同じ作業を繰り返して流れを把握していることが前提となる。
というわけで、月曜早朝のオセアニア市場や日中の東京時間、夕方からの欧州時間の値動きを見ているだけでは、その週の新しい流れは判断できない。やはり、NY時間での値動きを見るのが重要だ。
値動きを観察するのはもちろんだが、経済指標の結果やイベントに対する市場の反応も参考になる。前回記事で説明した通り、経済指標やイベントが相場が向いている方向と同じなら流れは加速するし、逆であれば行き渋るからだ。
月曜夜のNY時間である程度、その週の流れを予想できたら、そこからトレードの戦略を立てよう。そして火曜日にはごく小さいポジションでシナリオ通りのトレードを試し、その相場観と戦略の有効性を確認していく。ある程度自信が出てきたら、週末に向けてポジションを大きくしていくのだ。
ちなみに、週の中盤に重要な経済指標やイベントがあると、突然流れが変わることもあるので、注意は払い続ける必要がある。

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