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松田哲の「FX一刀両断!」
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ユーロ/米ドルは上昇トレンドに転換した
のか?今後のECBの動向に要注目!

2017年11月29日(水)17:48公開 [2017年11月29日(水)17:48更新]

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■9月のECB理事会を受けて高値更新後、調整の急落

 9月7日(木)のECB(欧州中央銀行)理事会では、事前予想どおりに、ユーロの政策金利の据え置きが発表された。

 ドラギECB総裁の記者会見では、金融政策の変更を、10月のECB理事会で発表する旨の発言があった。

 つまり、10月にテーパリング(量的緩和策の縮小)の方法を発表する、ということだ。

 この発言で、ユーロ/米ドルは、再び1.20ドル台に乗せた。ECB理事会の翌日(9月8日)には、高値を更新して、1.20ドル台後半を付けている。

ユーロ/米ドル 日足(再掲載、クリックで拡大)
ユーロ/米ドル 日足

(出所:ヒロセ通商

 1.20ドル台後半の高値を更新してからのユーロ/米ドルは、また、調整(下落)局面を迎えた、と考える。

 9月20日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、米国が2017年年内にもう一度利上げをすることがほぼ確実になった(2017年の12月に、米ドルの政策金利が0.25%引き上げになる、と考える)。

 上述を材料に、「ユーロ売り・米ドル買い」が出て、また、急落した、と考える。

 1.20ドル台後半の高値から、ユーロ/米ドルは、調整局面を迎え下落して、1.16ドル台ミドルの安値を付けた、と考える。

 この時点での、ユーロ/米ドルは、サポート・ライン(1)「ピンクの破線(細線)」に従っていた、と考える。

 このサポート・ライン(1)「ピンクの破線(細線)」を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「売りシグナル」に従い、下落して、1.15ドル台ミドルの安値を付けた。

 しかし、1.15ドル台ミドルの安値から反発(上昇)しているので、サポート・ライン(2)「ピンクの破線(太線)」を表示した。

 現在のユーロ/米ドルは、ボックス相場「紫の破線」を形成中、と考える。

ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)
ユーロ/米ドル 日足

(出所:ヒロセ通商

ボックス相場「紫の破線」の上限は1.2100ドル近辺、下限は1.1550ドル近辺、と考える。

■今後ECBがテーパリングに向かうか否か要注意

 ECB(欧州中央銀行)の金融政策に関しては、先月(10月26日)のECB理事会で、量的緩和(QE)での資産購入を、各月600億ユーロで年内維持する方針を発表した。

 来年(2018年)以降は、資産購入を現行の半分、月300億ユーロに減額し、来年(2018年)1月から9月まで延長する。

 ドラギECB総裁は発表後の記者会見で、購入を「突然終了することはない」と強調するとともに、減額はテーパリング(量的緩和策の出口戦略)ではないと言明した。

 必要ならさらに延長するとし、政策委員会メンバーの大多数が終了時期をオープンにする決定を支持した、と語った。

 ECBがテーパリング(量的緩和策の出口戦略)に向かっている、といった予想・予測が、マーケット(市場参加者)の主流だった、と考えるので、ドラギECB総裁の発言は、想定外の重要な意味を持つ、と考える。

 今後のECBが、テーパリングに向かうのか否か、注意深く見る必要がある

■ユーロ/米ドルはテーパリングの先読みで上昇していた

 最後に、4時間足チャートをご覧いただきたい。

ユーロ/米ドル 4時間足(クリックで拡大)
ユーロ/米ドル 4時間足

(出所:ヒロセ通商

 9月7日(木)のECB理事会では、事前予想どおりに、金利据え置きを発表し、金融政策の現状維持が確認された。

 この時点では、金融政策に関して、10月26日(木)のECB理事会で変更する旨、ドラギECB総裁は述べている。つまり、テーパリング(量的緩和策の終了)に向かう、ということである。

 2017年年内は、月600億ユーロの債券購入(量的緩和策)が維持される旨の発表もあった。

 ドラギECB総裁の発言内容で、2017年年内の量的緩和策が維持されることは「ユーロ売り」の材料だが、来年(2018年)以降には、テーパリング(量的緩和策の終了)を開始する点を注視して、マーケットは「ユーロ買い」に動いた、と考える。

ユーロ/米ドルが大きく上昇した理由は、ECBの金融政策が、テーパリング(量的緩和策からの脱却)に向かうと先読みしていたためと考える。

 このマーケットの先読みで、ユーロ/米ドルの重要なレジスタンス(上値抵抗)である「1.17ドル台前半と1.18ドル台ミドルを上にブレイクできるか、否か」がポイントだと考えていた。

■9月のFOMCは事前予想どおりだったが、ユーロ売りに

 1.17ドル台前半のチャート・ポイントをクリアし、1.18ドル台ミドルのチャート・ポイントも、明確に、上抜けして、「買いシグナル」を発した。

ユーロ/米ドル 4時間足(再掲載、クリックで拡大)
ユーロ/米ドル 4時間足

(出所:ヒロセ通商

 「心理的な節目(=重要なチャート・ポイント)である1.2000ドルを上に抜けるか、否か?」に注目していたが、8月末(8月29日)に、1.2000ドルを上に抜けて、「買いシグナル」を発した。

 9月19日(火)・20日(水)のFOMCでは、事前の予想どおりに、米ドルの政策金利が据え置きされた。

 また、これも事前の予想どおりに、FRBのバランスシート縮小の開始が発表された。

 2017年年内に、米ドルの政策金利が引き上げになることも、個人的には、事前の予想どおりで、織り込み済みと考えたのだが、マーケットは、「ユーロ売り・米ドル買い」に反応した。

 そして、4時間足チャートを見てのとおりに、安値を更新して、1.18ドル台前半で、「売りシグナル」を発した、と考える。

ユーロ/米ドル 4時間足(再掲載、クリックで拡大)
ユーロ/米ドル 4時間足

(出所:ヒロセ通商

 9月のFOMC後のマーケットは、ユーロが下落して…

松田哲の「FX一刀両断!」
松田 哲 (まつだ・さとし)

早稲田大学法学部卒業。三菱信託銀行、フランス・パリバ銀行、クレディ・スイス銀行などを経て、オーストラリア・コモンウェルス銀行のチーフ・ディーラーとして活躍。現在は松田トラスト&インベストメント代表取締役として、法人・個人向けコンサルティング業務を行っている。著書『外貨崩落』(技術評論社)などで米ドル/円相場、クロス円相場の下落を見事的中。近著に『1勝9敗でも勝てる松田式FX!』(ダイヤモンド社)がある他、『FXで稼ぐ人はなぜ「1勝9敗」でも勝つのか?』(技術評論社)、『FXの教科書』(扶桑社)、『投資で浮かぶ人、沈む人』(PHP研究所)、『FX「シグナル」を先取りして勝つ!』(技術評論社)などの著書がある。

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