■日銀、ECBの中銀会合も無難に通過か
今週は26日(木)にECB(欧州中央銀行)理事会、27日(金)には日本銀行の政策発表も控えています。
北朝鮮情勢が動き出している中で、日銀が動けるかといえば難しい。大きなイベントになるとは思えません。
ECB理事会では9月末で期限を迎える資産買い入れについて、早めに議論を始めるのか、それとも無難に通過するのか。
テーパリング(※)に向かっているため、ユーロ/米ドルは大局的には買われるのだろうと思いますが、「1.23ドルから1.24ドルの水準は欧州当局が高すぎると考えるだろう」と見る銀行も多いようです。もう少しレンジが続くのかもしれませんね。
(※編集部注:「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)

(出所:Bloomberg)
■IMFは「世界金融危機前夜」と警告
IMM(国際通貨先物市場)のポジションを見ても、ユーロのロングがパンパンです。これだけ偏っていると、上放れするには、大きな材料が必要なのかもしれませんね。
もう1つ気になるのは、上海株の下落。チャート的にも弱い形になっています。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)

(出所:Bloomberg)
米中貿易摩擦もありますし、ちょっと怖いな、という印象ですね。モルガン・スタンレーは、「相場のうたげは『終わりに近い』」とのレポートを出しました。
【参考記事】
●調整相場終了。セル・イン・メイに向けてドル/円は再び100円への下落基調入りか?(4月19日、西原宏一)
IMF(国際通貨基金)も、「リスクの高い資産価格が急上昇しており、過去の世界金融危機前夜を連想させる」と警告しています。
4月も、間もなく終わり、来週(4月30日~)からはセル・イン・メイの5月に入ります。米国株の調整による米ドル/円の下落を想定して、戻りを売っていきたいと思います。
(構成/ミドルマン・高城泰)
【お知らせ】来週4月30日の「今週の作戦会議」は休載させていただきます。何卒ご了承ください。
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