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たった1日で2416円の異常事態!?トルコリラの
スワップポイントが急騰したFX会社は?

2019年04月04日(木)12:10公開 (2019年04月04日(木)12:10更新)
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1日で2416円!? トルコリラスワップに異常事態

 新元号発表と新年度入りを約1週間後に控えた3月26日(火)。トルコリラ/円の買いポジションを翌営業日へ持ち越すと、1万通貨あたり2416円ものスワップポイント(スワップ金利)を受け取れるFX会社が出現するという、異常事態が発生しました。

 その異常事態が起こっていたのは、サクソバンク証券。以下は、サクソバンク証券が公表しているトルコリラ/円のスワップカレンダーをキャプチャして、見やすくなるように少し編集したものですが、確かにトルコリラ/円の買いポジションを3月26日(火)から翌27日(水)へ持ち越す(ロールオーバー)と、たった1日で2416円のスワップポイントを受け取れていたことが示されています(※)。

(※サクソバンク証券が公開しているスワップカレンダーの「3月27日(水)」に記載されている金額は、ポジションを26日(火)から27日(水)へ持ち越した場合に付与される金額となります)

サクソバンク証券のスワップカレンダーの一部(クリックで拡大)
サクソバンク証券のスワップカレンダーの一部

※単位:円
※1万通貨の買いポジションで受け取れる金額を掲載
サクソバンク証券のスワップカレンダーをもとにザイFX!が編集

サクソバンク証券におけるトルコリラ/円のスワップポイントは、ここ最近は1万通貨の買いでおおむね120円~130円あたりというのが平均でした。それが、231円→794円→2416円と、22日(金)付与分から「ホップ・ステップ・ジャンプ」の三段跳びのような格好で、急増していたことがわかります。

 また、サクソバンク証券には及ばないものの、同じ外資系FX会社のIG証券でも、1万通貨の買いポジションに対して26日(火)に1164円、翌27日(水)には3日分としてではありますが2770円(1日平均約923円)という、目を疑うような高いスワップポイントが付与されていたのです。

(※IG証券が公開しているスワップカレンダーの「3月27日(水)」の欄に記載されている金額は、ポジションを26日(火)から27日(水)へ持ち越した場合に付与される金額となります)

IG証券のスワップカレンダーの一部
IG証券のスワップカレンダーの一部

※単位:円
※1万通貨の買いポジションで受け取れる金額を掲載
IG証券のスワップカレンダーをもとにザイFX!が編集

 ただ、さらにその後を追うと、翌日28日(木)から29日(金)へポジションを持ち越した際に付与された金額は、サクソバンク証券が65円、IG証券が43円と、どちらも一気に減額されて、まるでジェットスターのように目まぐるしく変化しています。

主要FX会社のスワップ履歴をチェックすると…

ザイFX!では先日、主要FX会社のトルコリラ/円のスワップ履歴を調査して、総合的に高いスワップ金利を受け取れていたFX会社がどこだったのかをご紹介する記事を公開しました。そのとき掲載した主要FX会社を含めて、改めて各社の直近のスワップ履歴を調べてみました。

【参考記事】
主要FX会社のスワップ履歴を毎日調査! トルコリラ、真の高スワップ口座はコレだ!

主要FX会社におけるトルコリラ買いスワップ履歴(3/21~3/28)
  3/21
(木)
3/22
(金)
3/25
(月)
3/26
(火)
3/27
(水)
3/28
(木)
サクソバンク証券
「スタンダードコース」
130 231 794 2416 583
(194)
65
IG証券
「標準」
127 150 595 1164 2770
(923)
43
くりっく365 129 135 199 216 710
(237)
185
トレイダーズ証券 120 120 120 120 360
(120)
120
楽天証券
「楽天FX」
90 90 90 120 375
(125)
90
ヒロセ通商
「LION FX」
93 122 91 121 285
(95)
100
インヴァスト証券
「トライオートFX」
100 100 100 100 300
(100)
100
SBI FXトレード 92 87 97 107 306
(102)
107
外為どっとコム
「外貨ネクストネオ」
90 90 90 95 315
(105)
100
マネーパートナーズ
「パートナーズFX」
90 88 90 100 300
(100)
105
GMOクリック証券
「FXネオ」
86 86 89 94 297
(99)
104
セントラル短資FX
「FXダイレクトプラス」
85 90 90 95 300
(100)
95

※単位:円
※1万通貨あたりの買いポジションで受け取れる金額
※3月27日(水)の金額は3日分。カッコ内の数字は1日あたりの平均額(小数点以下、四捨五入)
トレイダーズ証券「みんなのFX」「LIGHT FX」で同額
※FX会社の公式サイトや取引ツール内のスワップカレンダーをもとにザイFX!が作成

(※上表は付与日を基準に作成。付与日が3月21日なら、3月21日に買いポジションを1万通貨保有し、NYクローズまで持ち越した場合に付与された金額を記載。各社のスワップカレンダーに記載されている日付や金額とは、必ずしも一致していない場合があります)

 冒頭でお伝えしたサクソバンク証券IG証券のほかに、取引所取引のくりっく365でも、3月25日(月)~27日(水)付与分あたりで、明らかにこれまでとは一線を画するスワップポイントが付与されていました。

 それ以外の主要FX会社では、固定キャンペーンを実施しているかのように、高水準のスワップポイントを提供し続けていたトレイダーズ証券のようなところもありますが、全体的に見ると、じわっと上昇しているFX会社が多いという印象を受けます。

サクソバンク証券IG証券くりっく365の3社(※)は特別かもしれませんが、全体的にスワップポイントが上昇する傾向にあったことは確か。何か、大きな出来事があったと考えられますね…。

(※便宜上、取引所取引のくりっく365も1社というくくりで表現しています)

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:トルコリラ/円が取引できるFX会社はここだ!「トルコリラ/円スワップ金利の高い順」
特集「くりっく365」はなんで安心なの?

トルコリラ/円下落でスワップポイント上昇の怪

 為替レートが変動すれば、基本的にスワップポイントの水準も変化します。トルコリラ/円が下落すれば、買いポジションの保有で受け取れるスワップポイントの金額は相対的に安くなり、反対にトルコリラ/円が上昇すれば、受け取れるスワップポイントの金額は相対的に高くなるのが普通です。

 では、サクソバンク証券IG証券くりっく365を中心に、スワップポイントに変化が起きたあたりでトルコリラ/円が劇的に上昇して、それがFX会社のスワップポイントに反映されていたのかと言えば、実はまったくの逆。特に変動の大きかった3社のスワップポイントが、第1弾的な感じでジリッと上昇した3月22日(金)は、トルコリラ/円が急落しているのです。

トルコリラ/円 日足
トルコリラ/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:トルコリラ/円 日足

 このことから考えると、22日(金)のトルコリラ/円の動きで、スワップポイントの金額が跳ね上がるのは考えづらく、むしろ、全体的にじわりと安くなっていたほうが、素直で自然な動きと言えるでしょう。

不自然な動きの背景にあったのは…?

 このスワップポイントの不自然な動きの背景にあったのが、インターバンク市場の中にあるスワップ取引市場(コール市場)で起こった、トルコリラを調達する際に適用される金利の大暴騰です。

 詳しい経緯に関しては、エミン・ユルマズさんザイFX!の連載コラム、「トルコリラ相場の明日は天国か? 地獄か?」で解説してくれていますので、ぜひ、そちらをチェックしていただきたいのですが、トルコの金融市場で起きていた出来事を、エミンさんのコラム公開後のことも含めてざっくりとお伝えすると、以下のような流れになります。

【参考記事】
トルコ地方選挙前にボラティリティが急騰! トルコリラが乱高下した本当の理由とは…!?(3月27日、エミン・ユルマズ)


★3月22日(金)
トルコの外貨準備高が大幅に減っていたことをきっかけに、海外投資家のトルコリラ売りが急増。トルコリラ/円は一時、18.70円台まで急落。

★3月25日(月)
トルコ中銀がトルコの市中銀行に対して、政策金利にあたる1週間物レポ金利(24.0%)での資金供給を停止し、翌日物金利(25.5%)で借り入れることを強制(=実質的な利上げ)。外貨積み増し措置を講じることも示唆。海外投資家がオフショアスワップ市場でリラを借り入れるときに適用される金利となる、翌日物スワップレートが急騰。トルコリラ/円は一時、19.70台まで反発。

★3月26日(火)
トルコリラの翌日物スワップレートが一段と上昇。トルコリラ/円は20円台を回復して、20円台後半まで続伸。

★3月27日(水)
トルコリラの翌日物スワップレートが一時、1300%まで暴騰。海外投資家がトルコリラを空売りできないよう、トルコ政府が市中銀行に対して外貨とトルコリラのスワップ取引(交換)に応じないよう命じたとの観測記事もあり。海外投資家がトルコリラ建て資産の売却に動いたことで、トルコの株価指数が暴落し、トルコ国債の利回りが急騰(債券価格は下落)。これを受けて、トルコリラ/円は一時、20円割れまで反落。

★3月28日(木)
トルコリラの翌日物スワップレートが急低下。市場の流動性が改善したことで、これまでトルコリラを売却できなかった海外投資家からの売りが膨らみ、トルコリラ/円は一時、18円台半ばまで大幅続落。エルドアン・トルコ大統領による、中銀への利下げ要求発言もトルコリラ売りの材料に。

★3月29日(金)
トルコ統一地方選挙を週末に控えるなかで、全体的に落ち着いた値動きへ。トルコリラ/円は19円台で上下する展開。


 以上が、トルコの金融市場で起こっていた出来事のざっとした流れになるのですが、こうした中で、トルコリラの翌日物スワップレートが暴騰した3月25日(月)~27日(水)にかけて、サクソバンク証券IG証券くりっく365を中心に、FX会社のトルコリラ/円のスワップポイントが非常に大きく変動したと考えられます。

 そして、トルコリラの翌日物スワップレートが一気に低下した3月28日(木)には、サクソバンク証券IG証券のスワップポイントが大幅に低下。それまでの平均的な水準を下回る金額が付与されたという流れになっているのです。

翌日物スワップレートが一時7500%!?

 トルコリラ/円のスワップポイントに影響を与えたと考えられる、トルコリラの翌日物スワップレートのチャートを見てみると、確かに先ほどご紹介したとおり、3月25日(月)~27日(金)にかけて、あり得ない上昇を演じ、28日(木)につるべ落としのように暴落しています。

トルコリラの翌日物スワップレート 日足
トルコリラの翌日物スワップレート 日足

(出所:Bloomberg)

 Bloomberg(ブルームバーグ)の日足チャートだと、27日(水)の1350%がもっとも高い水準になりますが、Bloombergのティックチャートでは28日(木)に一時、7500%まで上昇していたようです。外為どっとコム傘下のシンクタンク、外為どっとコム総合研究所の取締役で調査部長の神田卓也氏は、そのことをチャートをつけてツイッターで紹介していました。

 一般的に翌日物スワップレートは、平常時は政策金利とほぼ同じような水準で安定して推移するものだと考えられていますが、トルコ当局が事実上の利上げを実施し、さらに投機的なトルコリラ売りを抑え込んだことで、海外の投資家がトルコリラを調達できなくなり、翌日物スワップレートがありえない水準まで急騰したと言われています。

 FX会社のスワップポイントは、FX会社がスワップポイントの発生に必要なロールオーバーを、スワップ取引市場でどのように行ったかによって異なります。サクソバンク証券IG証券くりっく365のスワップポイントは、トルコリラの翌日物スワップレートの動向に、かなり影響を受けていたと考えられます。

【参考記事】
FX初心者のための基礎知識入門:スワップポイントとは
FX初心者のための基礎知識入門:スワップポイントはいつもらえる?

 逆に、トルコリラの翌日物スワップレートが暴騰と暴落を演じた3月25日(月)~28日(木)の間に、スワップポイントの金額がそこまで劇的には変化しなかった他のFX会社は、トルコリラの翌日物スワップレートの大幅な変動が、そこまでスワップポイントに大きな影響を与えていなかったのか、それとも急激なスワップポイントの変動による顧客の混乱を避けるために、あえて小幅な変動にとどめたのか…。そのあたりの真相は不明ですが、FX会社によって違いがあるということはわかりました。

スワップ急変動は欧州系のFX会社だから起こった…?

 FX会社の日々のスワップポイントの金額が、どのように決まるのかは、はっきりとはわかりません。ただ、今回のトルコリラの翌日物スワップレート急騰によって、トルコリラ/円のスワップポイントが急激に上昇したFX会社で期間中に買いポジションを保有していた投資家にとっては、まさに棚からぼた餅、臨時ボーナスのような結果になったのは事実です。

 トルコリラ/円の変動による為替差損のことは考えず、スワップポイントの部分だけに着目すれば、トルコリラの翌日物スワップレートの動きにスワップポイントの動向が敏感に反応するサクソバンク証券IG証券くりっく365でトルコリラ/円の買いポジションを保有していれば、もしかしたらこの先も、トルコリラの流動性が大きく低下するなどの事態に直面したとき、今回と同じようなことが起こるかもしれません。

【参考コンテンツ】
FX会社おすすめ比較:トルコリラ/円が取引できるFX会社はここだ!「トルコリラ/円スワップ金利の高い順」

 でも反対に、これらのFX会社で売りポジションを保有していたトレーダーは、いつもよりも非常に高額なスワップポイントを支払わなくてはいけない事態に陥っていたわけです。スワップポイントの金額にそこまで大きな変化がなかったほかのFX会社と比べて、どちらが良いのかは一概には言えませんが、トルコリラ/円をトレードするときは、今後もこういったことがありえると考えておいた方が良いかもしれませんね。

 ちなみに今回、スワップポイントが大きく変動したサクソバンク証券はデンマーク、IG証券は英国と、両社ともに親会社が欧州にある外資系のFX会社です。そこで、同じ欧州のスイスに親会社がある、デューカスコピー・ジャパンのスワップ履歴も調べてみたのですが、デューカスコピー・ジャパンではトルコリラの翌日物スワップレートが急変した前後で、とくにスワップポイントの水準に大きな変化は見られませんでした。欧州系のFX会社だから…という理由ではなさそうです。

警戒された統一地方選挙は波乱なく通過したけど…

 年初、1月3日(水)のフラッシュ・クラッシュで、米ドル/円や他のクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)といっしょに瞬間暴落したトルコリラ/円は、そこからおよそ3カ月、これまでお騒がせ通貨としてたびたび注目を浴びてきたのが嘘みたいに、安定推移していました。

【参考記事】
フラッシュ・クラッシュの真犯人はトルコリラ!? クラッシュ時もスプレッドが優秀なFX会社は?
フラッシュクラッシュのロスカット等未収金は過去3番目の規模! 25%がくりっく365から発生

 スワップ狙いのトレーダーにとっては、安心して買いポジションを保有できるような状況が続いていましたが、本領発揮とばかりに3月22日(金)に動き出し、肝を冷やした方もいたのではないかと思います。

 3月31日(日)には、トルコで統一地方選挙が行われ、エルドアン大統領が率いる与党AKP(公正発展党)が、苦戦を強いられたと伝わっています。

 トルコリラを取扱っているFX会社のほとんどが、統一地方選挙の結果次第ではトルコリラ相場が急変する可能性もあるとして、顧客に注意喚起を促していましたが、選挙明け4月1日(月)のトルコリラ/円相場は、懸念されていたほどの急変動もなく、2018年8月につけた史上最安値15円台半ばや、年明けのフラッシュ・クラッシュ時につけた18円台半ばの安値を下抜けることなく、大きく崩れるような動きにはなっていません。

トルコリラ/円 週足
トルコリラ/円 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:トルコリラ/円 週足

 しかし、トルコリラのボラティリティが上昇していることは事実です。今回のように、トルコの金融市場でプチパニック的な動きが起こって、急にトルコリラ相場が動き出しても、おかしくはないでしょう。しばらくは、注意深く見守っていく必要がありそうです。

事前に察知できる方法はあるの…?

 今回、トルコリラの翌日物スワップレートの急変によって、一部のFX会社ではスワップポイントの金額が大幅に変動することがわかりました。トルコリラの翌日物スワップレートが急上昇したときに、サクソバンク証券IG証券などで、スワップポイントの金額が一気に上昇する可能性があるなら、それを事前に察知してトレードに活かすようなことはできないのでしょうか…?

 残念ながら、記者が調べた限りでは、トルコリラの翌日物スワップレートを無料で、ほぼリアルタイムに確認できるツールは見当たりませんでした。

 ただし、先ほどご紹介した外為どっとコム総合研究所・神田さんのツイートは、トルコリラの翌日物スワップレートが1300%まで上昇した27日(水)のその日に発信されたものです。

 また、エミン・ユルマズさんも同じ日に、自身のツイッターでそのことを発信していました。

 さらに、少し検索してみると、海外の投資家と思われる人のアカウントで、このことを話題にしているつぶやきも見つかりました。

 エミンさんや神田さんは、FX業界でも非常に有名な識者として知られていますし、発信する情報も多岐にわたっているので、ツイッターのアカウントをフォローしておいて、損することはなさそうです。

 個人投資家のつぶやきの場合は、本当に正しい情報なのかを判断したりすることが必要にはなってきますが、こうした信頼できる識者のツイッターアカウントをチェックしておくのも、情報を早くキャッチする1つの方法になるかもしれません。

 どちらにせよ、サクソバンク証券IG証券のスワップポイントは、平常時でも業界トップクラスの高水準なので、普段から買いポジションを保有していれば、他社よりも有利なスワップポイントを受け取れる可能性が高いですし、今回のように驚くようなスワップポイントが受け取れるときが、今後も訪れるかもしれません。裏を返せば、売りを保有する口座としては、あまりオススメできないということになりますが…。

為替リスクなしで2322円がもらえていた!?

ザイFX!では以下の【参考記事】の中で、買いポジションの保有で受け取るスワップポイントがそれほど多くない分、売りポジションの保有で支払う金額が低めということで、売りポジションを持つときに活用したい口座として、GMOクリック証券「FXネオ」楽天証券「楽天FX」をご紹介しました。

【参考記事】
主要FX会社のスワップ履歴を毎日調査! トルコリラ、真の高スワップ口座はコレだ!

 そして、買いスワップの平均額がもっとも高い口座と、売りスワップの平均額がもっとも少ない口座で異業者両建てを実践すると、為替変動リスクを実質的に回避しながら、かなり良い利回りが期待できそうな結果が得られたこともお伝えしました。

 改めて、本記事の冒頭で買いスワップを調査したFX会社の、3月21日(木)~28日(木)付与分の売りで支払うスワップポイントを調べた結果は以下のとおりになります。

主要FX会社におけるトルコリラ売りスワップ履歴(3/21~3/28)
  3/21
(木)
3/22
(金)
3/25
(月)
3/26
(火)
3/27
(水)
3/28
(木)
サクソバンク証券
「スタンダードコース」
-153 -266 -1076 -2982 -1721
(-574)
-634
IG証券
「標準」
-146 -169 -614 -1668 -4274
(-1425)
-134
くりっく365 -129 -135 -199 -216 -710
(-237)
-185
トレイダーズ証券 -120 -120 -120 -120 -360
(-120)
-120
楽天証券
「楽天FX」
-113 -113 -113 -150 -510
(-170)
-170
ヒロセ通商
「LION FX」
-178 -207 -176 -206 -540
(-180)
-185
インヴァスト証券
「トライオートFX」
-117 -117 -117 -117 -351
(-117)
-117
SBI FXトレード -98 -93 -103 -113 -324
(-108)
-113
外為どっとコム
「外貨ネクストネオ」
-105 -105 -105 -110 -360
(-120)
-115
マネーパートナーズ
「パートナーズFX」
-90 -88 -90 -100 -300
(-100)
-105
GMOクリック証券
「FXネオ」
-86 -86 -89 -94 -297
(-99)
-104
セントラル短資FX
「FXダイレクトプラス」
-85 -90 -90 -95 -300
(-100)
-95

※単位:円
※1万通貨あたりの金額
※3月27日(水)の金額は3日分。カッコ内の数字は1日あたりの平均額(小数点以下、四捨五入)
トレイダーズ証券「みんなのFX」「LIGHT FX」で同額
※FX会社の公式サイトや取引ツール内のスワップカレンダーをもとにザイFX!が作成

 上の【参考記事】ではIG証券「標準」GMOクリック証券「FXネオ」での異業者両建てを例にしていましたが、もし、トルコリラの翌日物スワップレートが急変動した今回の期間中に、サクソバンク証券で買いポジションを保有して、GMOクリック証券「FXネオ」で売りポジションを保有する異業者両建てを実践していたら、為替リスクを回避して、1万通貨で最大、1日に2322円のスワップポイントを受け取ることができていた日もあったのです。

サクソバンク証券・IG証券・GMOクリック証券のトルコリラスワップ履歴(3/21~3/28)
サクソバンク証券・IG証券・GMOクリック証券のトルコリラスワップ履歴(3/21~3/28)

※単位:円
※1万通貨あたりの金額を掲載
※各社とも、上段が売りポジションで支払う金額、下段が買いポジションで受け取る金額
※3月27日(水)の金額は3日分。
※FX会社の公式サイトや取引ツール内のスワップカレンダーをもとにザイFX!が作成

 このように、買いと売りでそれぞれスワップポイントが有利な口座を使って異業者両建てを行っていれば、今回のような事態が再び訪れたとき、今後、思いもかけない高額のスワップポイントを手にすることができるかもしれません。

ザイFX!としても、トルコリラ/円のスワップポイントの動向は、相場の動きとあわせて、こまめにチェックしていきたいと思います。

トルコリラが取引できるFX会社
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(ザイFX!編集部・堀之内智)

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