ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

ザイFX!キャンペーン比較
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?

ブレグジットが12カ月間の「柔軟な延長」と
なる確率75%!? 英ポンド高を予想するが…

2019年04月10日(水)16:53公開 (2019年04月10日(水)16:53更新)
ザイFX!編集部

ザイFX限定!口座開設&取引で5000円もらえる! トレイダーズ証券みんなのFX

6月30日までの延長が却下なら「flextension」の線が濃厚

flextension――なにやら、また訳のわからない英語が出てきた。

 これは4月5日(金)にメイ首相がEUに対し、6月30日(日)までの離脱延長を要請したことへの、トゥスクEU大統領からの返事であった。

メイ首相がトゥスクEU大統領に対して離脱延長を要請した書簡の冒頭
メイ首相がトゥスクEU大統領に対して離脱延長を要請した書簡の冒頭

(出所:英政府)

 トゥスクEU大統領が提案した「flextension」とは、「flexible」と「extension」を合わせた造語であり、日本語に訳すと「柔軟な延長」

 その内容は、「EUは英国に12カ月の延長を認める。ただし、英国議会でブレグジット案が可決され、正式に批准作業が終了した時点で、離脱を可能にする措置」というものである。

4月10日(水)の臨時EUサミットでも、メイ首相が要請する6月30日(日)までの延長が却下されれば、「flextension」による長期延長の線が濃厚となるだろう。

 臨時EUサミット前日(4月9日)にルクセンブルグで開催されたEU総務会でも「flextension」について協議された。そこで出た追加条件として、いくつかご紹介しよう。

●2019年12月末までの延長となる可能性

 その場合、(1)3カ月に一度づつの途中経過チェックを入れるか、(2)あるいは、10月頃に途中経過チェックをまとめてやるか、このいずれかの可能性がある。

●延長期間の短期/長期に関わらず、3つの条件がつけられる可能性

条件1:WA(Withdrawal Agreement、離脱案内容に対する合意)の再交渉は禁止
条件2:英国は欧州議会選挙に参加する
条件3:英国は離脱までの間、EUに誠意を持って接する

 この点についても、臨時EUサミット終了後の共同記者会見で詳細が発表されるはずである。

■ここからのシナリオはどうなる?

 またしても、私が独断で作成したシナリオはこんな具合かと思う。

【参考記事】
ブレグジット混迷で英議会は崩壊寸前!? メイ首相は条件付きで辞任表明するも…(4月1日、松崎美子)

松崎さんが予想するブレグジットに関する今後のシナリオ
松崎さんが予想するブレグジットに関する今後のシナリオ

※筆者作成

■あるFX関係者が考えた3つのシナリオとは?

 また、あるFX関係者が考えたシナリオが非常にわかりやすいので、こちらも共有したい。臨時EUサミットでのシナリオを3つに分け、確率と英ポンドの動向をまとめている。

あるFX関係者が考えた臨時EUサミットでの3つのシナリオ
あるFX関係者が考えた臨時EUサミットでの3つのシナリオ

※筆者作成

(1)延長を拒否(合意なき離脱):確率10%

合意なき離脱を望む国が、果たしてどのくらいあるのか疑問である。このシナリオとなれば、もっとも被害を受けるのは、英国ではなく、アイルランド共和国ではないだろうか?

 被害を受ける順番としては、アイルランド→英国→フランス/ベルギー/オランダという感じになることが予想される。

 これが実現してしまうと、英国だけでなく、EU各国の有権者にとっても、政治不信感が高まるかもしれず、6週間後(5月23~26日)に欧州議会選挙を控えていることもあり、あまり好ましいことではない。

 いかなる理由にせよ、合意なき離脱となれば、英ポンド/米ドルは1.20ドルへ急落するという予想がコンセンサスとなりつつある

 たぶん、こういう結果(合意なき離脱)となる可能性は低いだろうが、万が一なってしまった場合のマーケットは、相当荒れるはずだ。

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足

(出所:Bloomberg)

(2)6月30日(日)までの短期の延長:確率15%

 3月21日(木)のEUサミットで拒否された案であるが、今回の臨時サミットでも絶対に拒否されるとは限らない。

【参考記事】
EU離脱案の採決中止! ますます混乱する英国で、メイ首相降ろしのクーデター勃発!?(3月25日、松崎美子)

このシナリオが実現すると、合意なき離脱の可能性が遠のくという点と、メイ首相の要求が、はじめてEUに受け入れられた点で、英ポンドにポジティブとなる。

 しかし、本当に6月30日(日)までに合意できるのかについての不透明感は、さらに高まるリスクも残る。

 総合すると、英ポンドはいったん上昇する可能性が高いが、時間が経つにつれ、その効果は薄らいでいくだろう。

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足

(出所:Bloomberg)

(3)長期延長:確率75%

 3月21日(木)のEUサミットでも、メイ首相は6月30日(日)までの延長を申し出ており、EUはそれを拒否している。

 果たして、今回の臨時EUサミットでEUが再度拒否するかはわからないが、トゥスクEU大統領が12カ月間の「flextension」を提案する可能性が出てきた

 もし、このシナリオ通りとなれば、合意なき離脱の可能性が払拭されるため、英ポンドはかなり上昇する可能性が出てくる。

 ただし、ブレグジットがますます遅延することは、保守党ブレグジット強硬派を怒らせることになり、1922年委員会でIndicative Vote(示唆的投票)が実施されるリスクが再浮上するため、政治的な混乱は避けられない

 その結果、長期の英ポンド上昇についても懐疑的になる向きもある。とりあえず目先の動向としては、合意なき離脱の回避を好感して、英ポンドは上昇すると予想されるが、その後の動きについては注意が必要であろう。

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足

(出所:Bloomberg)

■12カ月間の「flextension」となれば英ポンド高!

 まとめると、臨時EUサミットの結果を受け、英ポンドは相当動くことが予想される。

12カ月間の「flextension」となる可能性が一番高いと思われ、その場合は、英ポンド高。ただし、英国での政治リスクに注意すること。

 6月30日(日)までの短期の延長が2番目に高い可能性となり、注意深く英ポンドは上昇。ただし、効果の持続性については、疑問あり。

 合意なき離脱の可能性は低いと思われるが、万が一実現した場合は、英ポンドは急落するだろう。

(編集担当/ザイFX!編集部・藤本康文)

おすすめFX会社
link

ザイFX!限定で5000円!

トレイダーズ証券[みんなのFX]

最短当日取引可能!ザイFX!限定キャンペーン実施中のみんなのFX!

link

使いやすい取引環境の【LIGHT FX】

トレイダーズ証券[LIGHT FX]

ザイFX!限定で3000円がもらえるおトクな口座開設キャンペーン実施中!

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
ザイ投資戦略メルマガ トレーディングビュー記事 jfx記事
ザイ投資戦略メルマガ トレーディングビュー記事 jfx記事
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る