■ブレグジットは2020年1月に延期!?
為替市場が動く材料としては、米中の貿易戦争とブレグジット(英国のEU離脱)問題が挙げられます。
英ポンドは、英保守党の離党や造反者が出たことで、合意なき離脱となる可能性が低下し、上昇していましたが、ユンケル欧州委員長が「10月末までに合意できると考えている」と発言したことで、英ポンド/米ドルは1.2580ドルまで上昇しました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 4時間足)
市場は、楽観的になりつつあります。
合意なき離脱になる可能性は、かなり低いと思いますが、10月17日(木)~18日(金)のEU(欧州連合)首脳会談までに合意するのも、時間が短過ぎて難しいのではないかと思います。
可能性として高いのは、2020年1月末までの、離脱期限の延期ではないかと思います。
【参考記事】
●混迷のブレグジット…。短期再開となった英議会でボリス首相が喫した6連敗とは?(9月12日、松崎美子)
●英ポンドは買いか? 売りか? 「合意なき離脱」の可能性は本当にない!?(9月13日、松崎美子)
■英ポンドは目先調整も、押し目買いで
すでに、離脱の延期は、市場もある程度は織り込んでいると思いますので、ここから英ポンドは、大きな動きは出てこないと思います。
目先に関しては、英ポンド/米ドルの9月20日(金)の日足が、高値を更新しても陰線引けしていることから、短期的には調整するではないかと考えています。

(出所:TradingView)
調整するとは思いますが、IMM(国際通貨先物市場)のポジションでは、投機筋の米ドルに対する英ポンド売りの偏りが大きいことや合意なき離脱になる可能性も低いことから、大きな流れとしては、英ポンドはまだ上昇するのではないかと考えています。

※CFTCのデータをもとにザイFX!が作成
ヘッドラインで乱高下しやすいと思いますが、英ポンドは押し目買いでいいのではないかと考えています。
【参考記事】
●いつ売っていつ買うか?これから英ポンドのトレードがおもしろくなりそうな理由とは?(8月20日、バカラ村)
■市場が動意づくまで待つしかない
昨日(9月23日)は、ドイツ製造業PMI(購買担当者景気指数)が41.4と、かなり悪い数字が出てきました。
ユーロ圏の製造業PMIも45.6と、悪い数字です。

(出所:Bloomberg)
それを受けて、ユーロ/米ドルは1.0966ドルまで下がりました。

(出所:TradingView)
ただ、ユーロ/米ドルの、方向性のない状態は続いており、9月26日(木)までは1.1000ドルにまとまったオプションもあるため、大きな材料が出てこないと、ユーロ/米ドルはその周辺で膠着が続くのではないかと思います。
ECB理事会でのQE(量的緩和)再開決定は、大きな材料だったと思いますが、それでも動きが出なかったこともあり、何をもって動き出すのかわかりません。今は、市場が動意づくまで待つしかないと思います。
9月末が近いこともあり、米ドル/円なども含めて、全体的に膠着した相場展開になりやすいのではないかと考えています。
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