■SBI FXトレードが0.09銭原則固定の扉を開いた
2019年11月19日(火)17時、SBI FXトレードが1~1000通貨の米ドル/円スプレッドを0.1銭原則固定から0.09銭原則固定に縮小しました。

SBI FXトレードといえば、2019年11月1日(金)午前7時30分頃、1~1000通貨の米ドル/円スプレッドを0.2銭原則固定から0.1銭原則固定に縮小したばかり。ザイスポFX!でもそのことを書いた記事を先日公開しました。
【参考記事】
●SBI FXトレードも動いた! 米ドル/円スプレッド1000通貨まで0.1銭原則固定に(2019年11月12日公開)

そんなSBI FXトレードが20日もたたないうちに、1~1000通貨の米ドル/円スプレッドを今度は0.1銭原則固定から0.09銭原則固定にもう一段階縮小したというのです。
2019年10月半ばに突如勃発し、2019年11月下旬現在も続いている米ドル/円のスプレッド縮小合戦ですが、SBI FXトレードが1~1000通貨という限定された取引量ながら、未知の領域である0.09銭原則固定という扉を開いたことで、主要FX会社における米ドル/円のスプレッドは11月20日(水)現在のデータで、以下のようになりました。
【参考記事】
●10月15日の異変!? ドル/円0.2銭原則固定へ! 「連鎖的スプレッド縮小騒動」の衝撃
●「連鎖的スプレッド縮小騒動」続報。米ドル/円はついに0.1銭原則固定へ!
FX会社 [サービス名] |
米ドル/円スプレッド |
SBI FXトレード | 0.09銭原則固定 |
1~1000通貨 | |
ゴールデンウェイ・ジャパン(旧FXトレード・フィナンシャル) [FXTF MT4] |
0.1銭原則固定 |
トレイダーズ証券 [みんなのFX] |
0.1銭原則固定(9-24時) (~11/29までのキャンペーン) |
トレイダーズ証券 [LIGHT FX] |
0.1銭原則固定(9-24時) (~11/29までのキャンペーン) |
SBI FXトレード | 0.19銭 |
1001~100万通貨 | |
GMOクリック証券 [FXネオ] |
0.2銭原則固定 |
DMM.com証券 [DMM FX] |
0.2銭原則固定 |
YJFX! [外貨ex] |
0.2銭原則固定 |
セントラル短資FX [FXダイレクトプラス] |
0.2銭原則固定 |
IG証券 [標準] |
0.2銭原則固定 |
外為どっとコム [外貨ネクストネオ] |
0.2銭原則固定 (~12/21までのキャンペーン) |
ヒロセ通商 [LION FX] |
0.2銭原則固定 (~12/21までのキャンペーン) |
JFX [MATRIX TRADER] |
0.3銭原則固定 |
マネーパートナーズ [パートナーズFX] |
0.3銭原則固定 |
※スプレッドが原則固定制の店頭FXは、24時間、上表のスプレッドが適用されるFX会社と、日本時間の8時~28時など主要な時間帯のみ上表のスプレッドが適用されるFX会社がある。スプレッドはすべて例外あり
【参考コンテンツ】
●FX会社徹底比較!:取引コストで比べる[米ドル/円スプレッドの狭い順]
主要FX会社における米ドル/円のスプレッドは、今回のスプレッド縮小でSBI FXトレードの1~1000通貨が0.09銭原則固定となり、単独首位に浮上しました。
続いてゴールデンウェイ・ジャパン(旧FXトレード・フィナンシャル)[FXTF MT4]が0.1銭原則固定、トレイダーズ証券[みんなのFX]と[LIGHT FX]が11月29日(金)までのキャンペーンで0.1銭原則固定(9~24時)と2位水準になっています。
【参考記事】
●特別寄稿:FX会社の為替ディーラーが考える連鎖的スプレッド縮小騒動が起こったワケ
●ドル/円0.1銭原則固定が業界最狭水準に! 熾烈極めたFXスプレッド競争の歴史とは?
●ドル/円スプレッド夢の0.1銭原則固定! 単独首位に見えないけど最狭な理由は?
■SBI FXトレードの1001~100万通貨が0.19銭に!
そして、0.19銭で単独3位水準なのがSBI FXトレードの1001~100万通貨です。
SBI FXトレードの1001~100万通貨のスプレッドは原則固定制ではなく、変動制なのですが、実は、SBI FXトレードは今回、1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドが2019年11月11日(月)~11月15日(金)の間、提示率96.43%で0.19銭だったという実績も発表していました。

11月1日(金)にSBI FXトレードが1~1000通貨の米ドル/円スプレッドを0.1銭原則固定に縮小した際、1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドについては何の変更もありませんでした。
1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドについて、11月1日(金)時点で表記されていたことは、9月2日(月)7時~10月1日(火)5時30分の間、価格表示回数で98.46%、時間割合で96.77%が0.27銭で表示されていたということでしたから、11月1日(金)以降も0.27銭というスプレッドが極めて高い提示率で配信されると推測できる状況でした。
ところが、11月5日(火)にザイFX!がSBI FXトレードの取引画面で100万通貨の米ドル/円スプレッドを調べてみたところ、なんと0.19銭になっていたのでした。
SBI FXトレードからの公式アナウンスがないまま、1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドがいつの間にか縮小されているかもしれない状況について、先日公開したザイスポFX!では「ある程度の実績を蓄積してから、正式に1001通貨~100万通貨についても『スプレッド縮小』という告知を出すのかも…?」と予想していました。
【参考記事】
●SBI FXトレードも動いた! 米ドル/円スプレッド1000通貨まで0.1銭原則固定に(2019年11月12日公開)
以上のような経緯を辿りつつ、今回、SBI FXトレードは満を持して(?)、1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドを0.19銭で提示していた実績を発表したというわけなのです。
■1001~100万通貨の0.19銭はほぼ原則固定?
SBI FXトレードは1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドについて、さらに詳細なデータを公表しています。2019年11月1日(金)~11月20日(水)における1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドの配信実績を見てみましょう。

上図の配信スプレッドの欄には、時間割合で配信実績95%以上だった1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドが表示されているのですが、2019年11月1日(金)に配信実績95%以上だったスプレッドは0.10~0.27銭、11月4日(月)、11月5日(火)、11月11日(月)において配信実績95%以上だったスプレッドは0.19~0.27銭でした。
そして、11月6日(水)~11月8日(月)、11月12日(火)~11月20日(水)において配信実績95%以上だったスプレッドは0.19銭だったのです。
つまり、11月1日(金)から11月20日(月)の14営業日中、10営業日で配信実績95%以上だったスプレッドは0.19銭だったということになります。
ザイFX!で以前、FX会社がスプレッドで「原則固定」を名乗る基準について調査したところ、FXの自主規制団体である金先協会(金融先物取引業協会)が会員向けに提供している「広告審査マニュアル」の中では、「『提示したスプレッドの95%以上が広告表示の最大値以下であること』が条件となっていて、この基準をクリアすれば『原則固定』の表記が可能になる」との回答を、金先協会から得ています。
【参考記事】
●原則固定=スプレッド配信率95%以上。でも、その集計方法にはカラクリがある!?
この基準にのっとると、11月12日(火)以降は配信実績95%以上だったスプレッドがずっと0.19銭だったわけですから、現在は「0.19銭原則固定」と広告しても大丈夫そうな感じもします。
実際には、SBI FXトレードの1001~100万通貨の米ドル/円スプレッドは原則固定ではなく変動制であるわけですが、原則固定と表記されていなくても、これまでの配信実績から0.19銭というスプレッドを極めて高い提示率でキープしてくれることが期待できそうです。
SBI FXトレードの米ドル/円スプレッド縮小に関する話題は本来ならここまでだったのですが…
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