■JFXが6つのオリジナルインジケーターを追加!
2018年5月に、高機能取引ツールのメタトレーダー4(MT4)をリリースし、リリース後にオリジナルインジケーターを続々と提供していたJFX。
【参考記事】
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(出所:JFX)
それからしばらく、メタトレーダー4(MT4)に関する目立ったニュースを耳にしなかったものの、2019年12月19日(木)に「スパンモデル」と「スーパーボリンジャー」、2020年1月7日(火)には「乖離率」「HLバンド」「RVI」「DMI」と、1カ月弱の間に6つのオリジナルインジケーターを一気にリリースしました。
■JFXのメタトレーダー4(MT4)のメリットは?
メタトレーダー4(MT4)は、ロシアのメタクオーツ(MetaQuotes Software)社が開発・提供している、高機能チャートや自動売買機能が搭載された取引プラットフォームです。オリジナルインジケーターをあとから追加できるなど、カスタマイズ性の高さも評価されていて、日本だけでなく、世界中の多くのトレーダーに愛用されています。
【参考コンテンツ】
●ザイFX!×メタトレーダー4(MT4)
JFXのメタトレーダー4(MT4)は分析専用ツールのため、残念ながらメタトレーダー4(MT4)からは直接、取引することはできません。でも、メチャクチャ当たると評判の、JFXの名物社長・小林芳彦氏がTwitterで配信するトレード戦略をリアルタイムで表示するオリジナルインジケーターがあるなど、JFXのメタトレーダー4(MT4)は、短期売買をメインとするトレーダーを中心に、高い需要があると思われます。
【参考記事】
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JFX[MATRIX TRADER]の口座があれば、誰でも使うことができますし、専用のアプリを使うことで、オリジナルインジケーターのインストールも簡単にできます。試してみたい取引手法の運用パフォーマンスを検証できるなど、メタトレーダー4(MT4)独自の機能も活用できますから、ぜひ一度、使ってみることをおすすめします。
■トレンドが把握できる「スパンモデル」
では、JFXのメタトレーダー4(MT4)に追加された6つのオリジナルインジケーターを、順番に見ていきたいと思います。テクニカル指標には、見方や捉え方によって、さまざまな判断基準が出てきますが、ここではJFXの公式サイト内にある「テクニカル分析」コーナーに紹介されている見方やポイントを中心にご紹介します。
まずは昨年(2019年)末にリリースされた「スパンモデル」と「スーパーボリンジャー」です。スパンモデルは一目均衡表、スーパーボリンジャーはボリンジャーバンドをベースに、マーフィーこと、元インターバンクディーラーの柾木利彦さんが考案したテクニカル指標です。
【FX初心者のための基礎知識入門】
●一目均衡表は世界が認めた日本発の分析手法。いつ、いくらで取引すればいいかがわかる!?
●ボリンジャーバンドとは? 広がったり狭まったりするバンドは順張りに効果大!?
それぞれ独立したテクニカル指標ですが、スーパーボリンジャーはスパンモデルを補完する意味合いが強く、一般的にはこの2つを組み合わせたトレードが推奨されています。
以下はJFXのメタトレーダー4(MT4)に、米ドル/円の4時間足チャートとスパンモデルを表示させたものです。インジケーターの名称は「JFX-SpanModel」です。
(出所:JFX)
スパンモデルに表示されるのは、青いラインの「スパンA」、赤いラインの「スパンB」、黄色いラインの「遅行スパン」の3本。それぞれ、一目均衡表の先行スパン1、先行スパン2、遅行スパンに相当するラインで構成されています。スパンAとスパンBに挟まれたゾーンは、2本の位置関係によって青と赤に色分けされ、一目均衡表の雲と同じような使い方をします。
見方としてはまず、スパンAがスパンBを上回って青のゾーンが形成されているときは「買いシグナル」、スパンBがスパンAを上回って赤のゾーンが形成されているときは「売りシグナル」が点灯している状態と捉えます。
そして、買いシグナル点灯中にローソク足がスパンAへ接近したところは押し目買い、反対に、売りシグナル点灯中にローソク足がスパンBへ接近したところは戻り売りのポイントと判断するやり方が、トレードへの活用方法として紹介されています。
また、ローソク足が青や赤のゾーンに入った場合は、上昇や下落の勢いが弱まっていると判断しますが、基本的には、青いゾーンが形成されている間(買いシグナル)はゾーン下限のスパンBにかけて押し目買い、赤いゾーンが形成されている間(売りシグナル)はゾーン上限のスパンAにかけて戻り売りで臨むのが一般的だそうです。
そして、遅行スパンは、ローソク足を上回っていれば「買いシグナル」、下回っていれば「売りシグナル」が点灯している状態にあると判断するのに使います。
(出所:JFX)
このように、スパンAとスパンBの位置関係、遅行スパンとローソク足の位置関係という2つの判断材料を併せて使うことで、相場のトレンドが把握しやすくなり、確度の高いトレードにつながる可能性があるということです。
上のチャートでは、スパンAとスパンBの位置関係と、遅行スパンとローソク足の位置関係が共に買いシグナルを点灯しています。ローソク足がスパンAへ接近したところが、最初の押し目買いのポイントになると推測できそうです。
■一目とボリンジャーの合体「スーパーボリンジャー」
そして、スパンモデルと組み合わせて使うことが推奨されているスーパーボリンジャーは、ボリンジャーバンドに一目均衡表の遅行スパンが追加されたものです。
一目均衡表の遅行スパンは、今を含めた26本前のローソク足のところに表示するのに対し、スーパーボリンジャーの遅行スパンは21本前のローソク足のところに表示してあります。これは、スーパーボリンジャーで表示するボリンジャーバンドのミッドライン(中心線)に、21本分の単純移動平均が用いられているからです。JFXではこのミッドラインを、「TPライン」と呼んでいます。
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以下はJFXのメタトレーダー4(MT4)に、米ドル/円の4時間足チャートとスーパーボリンジャーを表示させたものです。インジケーターの名称は「JFX-SuperBollinger」です。
(出所:JFX)
1つ目の使い方としては、遅行スパンがローソク足を上回っていれば「買いシグナル」、下回っていれば「売りシグナル」を示唆していると判断します。これは、スパンモデルと同じですね。
2つ目は、ボリンジャーバンドに着目して、相場にトレンドがあるかないかを見極める方法です。
JFXの公式サイトには具体的な例として、TPラインが低下してバンドが拡大しているときに、ローソク足が終値ベースでTPラインを下回ると「売りシグナル」が点灯して、相場が下落トレンドになるとの解説があります。また、ローソク足がマイナス1σ(シグマ)とマイナス2σの間で推移する場合は「巡航速度」の理想的な下落トレンドと判断するそうです。
そして、ローソク足が終値ベースでマイナス1σを上抜けた場合は、相場の下落トレンドが後退したことを示唆。TPラインが低下傾向から横ばいになる過程で、ローソク足が終値ベースでTPラインを上回ると、下落トレンドが終わったと判断できるとのことです。
(出所:JFX)
TPラインが上昇してバンドが拡大しているときは、ローソク足が終値ベースでTPラインを上回れば「買いシグナル」が点灯。ローソク足が終値ベースでプラス1σを下抜けると上昇トレンドが後退し、TPラインが上昇傾向から横ばいになる過程でローソク足が終値ベースでTPラインを下回ると、上昇トレンドが終わったと判断できそうです。
スパンモデルとボリンジャーバンドの両方が、同じ方向のトレンドを示した局面を捉えることができれば、勝率の高いトレードにつながりそうです。
スパンモデルとボリンジャーバンドについては、以下の【参考記事】もぜひ参考にしてください。
【参考記事】
●マーフィー氏のスパンモデルとスーパーボリンジャーが搭載されたMT4が登場!
■移動平均からの乖離がひと目でわかる!
次は、「JFX-KAIRI」のインジケーター名で提供されている乖離率です。移動平均から価格がどれぐらい離れているかを数値化したもので、移動平均から大幅に乖離した価格はいずれ修正されるという経験則をもとにしたテクニカル指標です。
以下はJFXのメタトレーダー4(MT4)に、米ドル/円の日足チャートと乖離率を表示させたものです。
(出所:JFX)
価格と移動平均の乖離の修正には、行き過ぎた価格が移動平均線に収れんすることで修正されるパターンと、時間の経過によって移動平均線が価格に近づいてくることで修正されるパターンが考えられます。どちらにしても、乖離率の推移は、今の相場が移動平均に対して「買われすぎ」なのか「売られすぎ」なのかを判断する材料として使えそうです。
乖離率に使用する移動平均の期間は、デフォルトでは5・10・25が適用されています。先ほどの米ドル/円の日足チャートと乖離率を表示させた画面に、5日・10日・25日の移動平均線を追加してみると、価格と移動平均線の位置関係によって乖離率の水準が変化しているのを、視覚的にわかりやすく表現されているのが確認できると思います。
(出所:JFX)
JFXの公式サイトには、通貨ペアによって値動きや取引量が異なることから、その通貨ペアに則した移動平均線の期間と乖離率を見極めることも重要になってくるとの解説があります。パラメータの数値を変更して、インジケーターの最適化を図る工夫が、それなりに必要になってきそうです。
(次ページでは、HLバンド、RVI、DMIの見方や使い方をご紹介!)
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