■乖離率で移動平均との距離をチェック
3つ目の乖離率は、移動動平均から価格がどれぐらい離れているかを数値化したもので、インジケーター名は「JFX-KAIRI」です。以下は米ドル/円の日足チャートと乖離率を表示させたものです。
(出所:JFX)
乖離率の推移は、今の相場が移動平均に対して「買われすぎ」なのか「売られすぎ」なのかを判断する材料として使えそうです。
移動平均の期間は、デフォルトでは5・10・25が採用されています。先ほどの米ドル/円の日足チャートと乖離率を表示させた画面に、5日・10日・25日の移動平均線を追加したのが以下のチャートですが、価格と移動平均線の位置関係を、視覚的にわかりやすく表現しているのが確認できます。
(出所:JFX)
JFXの公式サイトには、その通貨ペアに則した移動平均線の期間と乖離率を見極めることも重要との解説があります。パラメータの数値を変更して、最適化を図る工夫も必要と言えるでしょう。
■単純だけど使えそうなHLバンド!
4つ目のHLバンドは、トレンド系のテクニカル指標で、過去一定期間の高値や安値を更新すると売買シグナルが点灯します。インジケーター名は「JFX-HLBand」です。
以下は米ドル/円の4時間チャートとHLバンドを表示させたものです。
(出所:JFX)
パラメータはデフォルトでは20が適用されています。過去20本のローソク足の中の最高値を結んだ緑の「Hバンド」、過去20本のローソク足の中の最安値を結んだ水色の「Lバンド」、Hバンドの水準とLバンドの水準の中間の値を結んだ赤の「Mバンド」で構成されています。
使い方は非常に簡単で、ローソク足がHバンドを上抜けたら「買いシグナル」、Lバンドを下抜けたら「売りシグナル」と捉えます。シグナル点灯時にエントリーでき、相場にある程度のトレンドが発生すれば、収益性の高いトレードにつながる可能性も高そうです。
■RVIはシグナルとのクロスが良さそう
5つ目のRVI(Relative Vigor Index)は、RSIを応用したインジケーターで、インジケーター名は「JFX-RVI」です。
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以下は米ドル/円の4時間チャートとRVIを表示させたものです。
(出所:JFX)
RVIは、相場のボラティリティ(変動率)と関係があるテクニカル指標ですが、水色のラインのRVIがプラス圏で推移していれば上昇トレンド、マイナス圏で推移していれば下降トレンドと判断するのが一般的なようです。また、数値の上振れや下振れを買われすぎや売られすぎの目安と判断して、逆張りの指標に活用するやり方もあるそうです。
そのほかにも、赤いラインのシグナルとの位置関係を、売買ポイントに活用するやり方もあります。一般的に知られているのは、MACDと同じように、シグナルとのクロスを活用する方法です。マイナス圏で低下していたRVIが横ばいから上昇に転じ、シグナルを上回ったら買う、プラス圏で上昇していたRVIが横ばいから低下に転じ、シグナルを下回ったら売るといった使い方です。
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■ボラティリティからトレンドを分析
そして、最後のDMIは、RSIの開発者であるJ・ウエルズ・ワイルダー・ジュニアが考案したテクニカル指標です。一定のトレンドが発生すると、逆張りに活用しづらいRSIの欠点を補うために開発されたと伝わっています。インジケーター名は「JFX-DMI」です。
DMIには6つの要素がありますが、チャートには「+DI」「-DI」「ADX」「ADXR」の4つを表示させるのが一般的です。ボラティリティからトレンドを分析するテクニカル指標で、トレンドが出ているのか、出ていないのかも知ることができます。
以下は米ドル/円の4時間足チャートとDMIを表示させたものです。パラメータは初期設定の14をそのまま使うのが一般的なようです。
(出所:JFX)
+DIと-DIのクロスを売買シグナルと捉え、+DIが-DIを下から上に突き抜けたポイントを買い、+DIが-DIを上から下に突き抜けたポイントを売りと判断します。クロスのあとに2本のラインの乖離が大きくなれば、相場に勢いがあると捉えます。
そして、+DIと-DIだけでは見極めづらい、相場にトレンドがあるかないかを判断するのに使うのがADXです。ADXは、+DIと-DIの変動の大きさを平均化したもので、ADXの上昇は強いトレンドの継続を示唆し、ADXの低下はトレンドが弱まり、トレンド反転やレンジ相場への移行を示唆していると判断します。
また、ADXと、ADXの遅行指数となるADXRの位置関係やクロスから、売買ポイントを判断する方法もあります。
ご紹介した6つのオリジナルインジケーターは…
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