■トルコの感染拡大がピークを迎えるまで、警戒が必要
今週(3月23日~)のトルコリラですが、世界的なリスクオフと米ドル高の流れを受け、米ドル/トルコリラは週明けに6.60リラ水準まで上昇しました。
一方で、トルコリラ/円は円安の影響で下がっておらず、昨日(3月24日)、米国の大規模経済対策のニュースが報じられると17円台に戻りました。

(出所:Trading View)
昨日(3月24日)の米国株の大幅高を受け、米ドル/トルコリラも6.45リラまで下がりましたが、前回のコラムで書いたように、米ドル/トルコリラが年内7.00リラまで上昇する可能性が高いと考えます。
それは、トルコでの新型コロナウイルスの感染が、今後、どこまで拡大するかわからず、欧州の感染拡大の収束にも、まだ時間がかかりそうだからです。
【参考記事】
●トルコ中銀は利下げを見送るべきだった…。4月以降、原油急落がトルコリラの追い風に(3月18日、エミン・ユルマズ)

(出所:Trading View)
そして、トルコリラの上昇にも関わらず、トルコのCDS(クレジットデフォルトスワップ)は550bp台で推移していて、高水準を維持しています。

(出所:Bloomberg)
引き続き、トルコリラ/円が16円台を割るシナリオを想定していませんが、トルコでの感染拡大がピークを迎えるまで、警戒する必要があると考えます。
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