■豪ドルは短期調整入りも、中長期は強気継続
もうひとつ、注目されたニュースがウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイの株主総会。持っていた航空株をすべて売却したことを明かしました。
「3、4年後に、昨年(2019年)までのように飛行機に乗るようになるのか見通せない」と理由を説明しています。バフェットも「プレコロナ/ポストコロナ」で世界が一変するイメージを持っているようですね。
誰もが感じていることではありますが、バフェットがいうとやはり影響力が大きいですよね。
為替市場では月末のロンドンフィックスで米ドル/円が急騰。びっくりしました……。

(出所:Trading View)
ただ、日足レベルで見れば結局レンジ。動いているのは今、リーディングカレンシーとなっている豪ドルです。
ユーロ/豪ドルは2月から3500pips以上も上昇してRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])が利下げした3月19日(木)に天井をつけました。以降は巻き戻しが進み3200pipsほど戻しましたが、ECB理事会が開催された4月30日(木)から調整が始まり、700pipsほど上昇しています。
【参考記事】
●新型コロナ治療薬への期待が相場押上げ! 銅価格上昇は将来的なリスクオンを示唆!?(4月30日、西原宏一)

(出所:Trading View)
オーストラリアのモリソン首相が中国に対して新型コロナ発生源の調査を求め、中国が反発するなど舌戦となっています。
豪中関係の悪化も豪ドル売りを原因となったのかもしれませんね。豪ドルの調整はまだ続くのでしょうか?
調整が始まってから2日しか経っていないですから、日柄的にまだ不十分。もう少し調整が続くと考えるのが自然でしょう。
豪ドル/円も同様です。昨年(2019年)4月の高値が80円。3月19日(木)には60円割れまで急落し、先週(4月27日~)、ECB(欧州中央銀行)理事会が開催された日にちょうど半値水準の70円まで戻してから調整が始まっています。

(出所:Trading View)
■米雇用統計後にバイ・ザ・ファクトも
そして今週(5月4日~)8日(金)は米雇用統計発表。NFP(非農業部門雇用者数)の予想はマイナス2000万人超。市場は悪い数字を織り込んでいるとはいえ、さすがにケタが……。
米雇用統計まではリスクオフ的な動きとなり、米雇用統計自体はバイ・ザ・ファクトといった展開になるのかもしれませんね。
豪ドルに対する中長期的な強気見通しは変わりませんが、今週(5月4日~)は調整が続くのかもしれません。積極的に取引する人は短期でユーロ/豪ドルの押し目買い、豪ドル/円の戻り売りでしょうか。あくまでも短期ですが…。
(構成/ミドルマン・高城泰)
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