■今年は、やや遅めの米国サマータイム入り
2021年3月14日(日)、今年も米国で標準時間(冬時間)からサマータイム(夏時間)への移行が実施されます。
サマータイム期間は、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで。今年2021年は、3月が月曜日から始まったため、例年よりも遅めの3月14日(日)にスタートとなり、11月7日(日)に再び標準時間に移行する予定です。

【参考記事】
●FXの取引時間は夏時間・冬時間で変わる。月曜早朝3~4時から取引できるFX会社も!
FX各社では、この年に2回の米国時間の移行を機に取引時間が変わります。影響が出るのは早朝のことなので気にならないという方もいらっしゃるとは思いますが、経済指標の発表時刻にも変化があり、FXトレーダーへの影響が少なくないことから、当コラムでは移行の周知記事を毎回掲載するようにしています。
■IG証券やサクソバンクの取引時間の切り替えに注意
米国サマータイムだけの問題なら年2回の切り替えに気を付ければいいのですが、米国だけでなく欧州と豪州にも標準時間とサマータイムがあるため、FX会社によってはやや面倒なことになってきます。
米国、欧州、豪州の標準時間とサマータイムの期間をまとめてみましょう。

豪州は南半球にあるため、米国や欧州とは夏と冬が逆になっているのがわかりますね。これを具体的な日程にすると、以下の表のようになります。

そして、取引時間に、この欧州や豪州の影響を受けるFX会社が2つあります。米国時間と欧州時間を併用しているIG証券と、米国時間と豪州時間を併用しているサクソバンク証券です。
IG証券の場合は、まず3月第2日曜の米国サマータイム入りで取引時間が変更され、3月最終日曜の欧州サマータイム入りで2回目の変更が行われます。そして、10月最終日曜の欧州サマータイム終了で3回目の変更となり、11月第1日曜に米国サマータイムが終了すると、また変更が行われて欧米ともに標準時間仕様の取引時間となるのです。

※赤字は変更される部分
サクソバンク証券は、まず3月第2日曜の米国サマータイム入りで取引時間が変更され、その後、4月第1日曜の豪州標準時間移行に伴って、また変更。10月第1日曜に豪州標準時間が終了すると3回目の変更が行われ、11月第1日曜に米国サマータイムが終了すると、米国標準時間・豪州サマータイム仕様の取引時間に変更されるという流れです。

※赤字は変更される部分
つまり、米国サマータイム・標準時間の切り替えに加えて、米国サマータイムの期間中に、IG証券は欧州サマータイムの開始と終了に伴う取引時間の変更があり、サクソバンク証券は豪州標準時間の開始と終了に伴う取引時間の変更があるというわけです。その分、この2社については、他のFX会社よりも取引時間の変更回数が多いので注意するようにしてください。
■CFDの取引時間も変化するので、早めに確認を
もう一点、注意しておきたいのは、米国のサマータイム移行に伴ってCFDの取引時間も変化するということです。
CFDの場合は、対象となる原資産の取引時間の変化に準じるため、各社取り扱い銘柄によって状況が異なってきます。CFD取引をしているなら、各社の公式サイトなどで銘柄ごとの取引時間の変化を確認しておくことをおすすめします。
【参考コンテンツ】
●NYダウや金にも直接投資できるCFD取引会社を徹底比較!
なお、FX各社からも米国サマータイムへの移行を前に、取引時間変更に関する案内が出されているはずなので、各自、取引中の会社の公式サイトなどで早めにチェックして慌てることのないようにしておきましょう。
(山口学)
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)