まずは、米ドル/円の月足チャートをご覧いただきたい。
月足チャートで、過去の値動きを確認する。
米ドル/円は、上昇する際にはサポートラインの上にあり、下落する際にはレジスタンスラインの下にあることがわかる。月足チャートでは、サポートラインとレジスタンスラインを緑の破線で表示した。
ちなみに、この月足チャートは1995年からのものだが、それ以前のチャートを見ても、同じことが確認できる。
チャートを見ると、現在の米ドル/円がレジスタンスラインにアタマを抑えられていることが見て取れる。つまり、トレンドは「米ドル安・円高」が継続しているということだ。
また、月足チャートを見ると、目先の下値が2009年11月につけた84円台であることも読み取れる。その下には、歴史的な米ドル/円の安値である80.00円(正確には79.75円)も控えている。
この歴史的な安値の80.00円は、チャートに青の水平線で表示した。
一方、長期で見ると、大きなレジスタンスラインはピンクの破線となるが、これは当面のところ、考える必要がないだろう。
■ウェッジを下抜けて「売りシグナル」が点灯するか?
続いては、米ドル/円の週足チャートをご覧いただきたい。
週足チャートを見てのとおり、米ドル/円のトレンドは「米ドル安・円高」で変わらないと判断している。
現在のレジスタンスラインは緑の破線で示した。一方、2009年11月につけた直近安値の84円台後半を、週足チャートにピンクの水平線で示した。
すると、現在の米ドル/円が、緑の破線とピンクの水平線で「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成していると考えることができる。
この「三角保ち合い(ウェッジ)」は、緑の破線を上抜けたら「買い」、ピンクの水平線を下抜けたら「売り」となるが、いずれ、必ずどちらかに抜けて、「買い」または「売り」のシグナルを発することになる。
筆者は、ピンクの水平線を下抜けて「売りシグナル」を発するだろうと考えている。これは、単なる個人的な思惑だ。
テクニカル分析(チャート分析)では、現時点でそういったシグナルはまだ見られないものの、中国の人民元が、順次、人民元高に推移していることから、連れて円高になる可能性は高いと考えている。
なお、ピンクの水平線で示した短期的なサポートラインを下抜けても、その下には、歴史的な米ドル/円の安値である80.00円(正確には79.75円)が控えていることも、ここでつけ加えておく。
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