前回「第14回 チャートはどうやって見るの?(2)【前編】」で、チャート分析の第一人者といわれる川口一晃先生に「試しに、図4のチャートに節目を引いてみてください」と言われたところで終わりましたが、皆さんも引いてみましたか?
【参考記事】
●ユニークなペンタゴンチャートが新登場!米ドル/円相場は今、重大な分岐点に…!?
●竹中平蔵氏が校長のFX予備校が開校!?有名講師陣のFX講義、受けるなら今でしょ!
まだ引いていない方は、コチラ(【図4】このチャートに節目を引いてみよう!)をチェック!
私は迷いながらも自分なりに意味のありそうなところに、4本引いてみたのですが…。

前回「第14回 チャートはどうやって見るの?(2)【前編】」で習ったように、高値と高値、安値と安値を結んでみたつもりなのですが、はたしてこれでよいのでしょうか? 私が引いた線は何点ですか?
「60点です。下値の節目は比較的理解していると思います。でも、高値の部分では直近の水準を意識しすぎですね。もう少し過去の動きにも注意が必要です」
そう言われると、視野が狭くて直前の動きばかり見ていた気がします。では、川口先生はどこに引きますか?

では、それぞれ順番に理由を聞いていきたいと思いますが…、まずチャート全体を見て、上値の動きをなぞると、【1】に節目が引けるのはナットクできます。でも、チャートの最高値よりもちょっと上に引いたのはなぜですか? キリのよい109円ということも関係ありますか?
「【1】は、高値の水準を確認するために引きました。最高値の108円87銭ピッタリでもかまいませんが、そうやって細かく設定すると、多くの投資家は108円88銭になったら買いなのか? と相場観が狭くなるので109円にしただけです」
なるほど~。少し引いて見るんですね。
「【2】は、中段の節目を形成。現在の下値支持線でもあるため引きました」
“中段の節目”とは、どういう意味ですか?
「高値と安値の間を中段といいます。高値近辺、安値近辺、中段といった具合に使います」
【3】は、大陰線と大陽線の真ん中辺なので、節目として引くなんて思いつかなかったのですが…。
「ピンクの●にポイントがあります。A、Bは高値部分、Cは下ヒゲで割り込んでいますが、終値では下回っていません。なぜだかわかりますか? 『A、Bの高値水準が下値メドになるかもしれない』と、考えている投資家が多いからです。
Dは、下値メドを気にしています。でも、それをとうとう割り込んだから大きな陰線が出現したわけです。『ダメだ!』という投資家心理とともに。大陰線だけにとらわれて線を引くのはおかしい、と思ってはダメです。全体を見ないと」
そう説明されると、【3】の節目がとてもよく理解できました! こういうところに、すんなり引けるようになりたいです。
「【4】は、重要な下値支持線で、これを割り込むともっと下がる可能性が出てきます」
重要な理由を教えてください。
「Dの横の大陰線後に下げ止まったポイントを超えてしまうからです。もし超えると下落トレンドの勢いがつき、【5】の節目を割り込む確率が高くなるのです。【5】は、この節目を割り込むと新安値を付けに来る可能性が大! ということで引きました」
節目を引いた根拠をそれぞれ聞くと、どれもなるほど~、と思いました。ちょっと難しいけど、そういう視点で節目を探せるように、視野を広くしてチャートを見ていこうと思います!
<今回決めたマイルール>
◆自分で引いたトレンドラインを頼りに、買いポジションを持った場合は、下値支持線を割り込んだ少し下にストップ、上値抵抗線のちょっと手前に指値を入れる
次回は、売買のサインとなりそうなチャートの形について、教えていただく予定です。
■今日のナットク!■
「チャートは全体を見ることが大事! いくつか節目を引くと、上昇する場合はこの辺を目指し、下落する場合はこの辺を目指すのかなというポイントがいくつか浮かび上がってきました。目指すレートが見えてくると、ストップや指値も入れやすくなる気がします」
(次回「第16回 チャートはどうやって見るの?(3)~【番外編】今、米ドル/円はどうなっているのか?~ 」へつづく)
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