まずは、米ドル/円の日足チャートをご覧いただきたい。
これは、180営業日のものだ。
180営業日の短期間のチャートには、緑の破線(太線)で示したように、レジスタンスラインが引ける。だが、これは、昨年の12月中旬に上にブレイクしている。
一方、米ドル/円は、昨年11月につけた84円台後半を底値にして、ピンクの破線(太線)で示したサポートラインに沿って上昇していた。
だが、これについては、東京市場が休場だった一昨日の1月11日(月)の時点で、微妙に下抜けたように見える。
筆者は、ピンクの破線(太線)で示したサポートラインの傾きがかなり急勾配なので、いずれは調整の下落があるだろうと見ていた。
結局、1月12日(火)に91円台を割り込む展開となったことから、明確に、調整の下落局面と判断できる状態となった。
ちなみに、調整の下落局面に入ったか否かの判断の基準となるチャートポイントは、91.20円近辺だったと考えている。上のチャートでは、オレンジの水平線で示した。
もし、この91.20円レベルを下抜けるようならば、「売りシグナル」が点灯すると考えていた。
昨年のクリスマスの前から年末年始にかけて、米ドル/円は、米ドル高・円安気味に動いていたが、その調整が始まったのだろう。
高値が93.70-80円だったことを考えると、チャートポイントの91.20円までは約2円50銭となる。
そして、オレンジの水平線で示した91.20円レベルを「ネックライン」と考えると、91.20円から約2円50銭下落したポイントがターゲットと考えることができる。
つまり、「91.20−2.50=88.70」で、ターゲットは88.70円と考えられる。
■下落トレンド継続という前提なら、ターゲットは84円台!
ここまで述べてきたことは、「米ドル/円が反発・上昇したことから、通常、必然的に起こる調整の下落は、当然のことながら、起こるべくして起こる」という立場で記述している。
しかし、「米ドル/円のトレンドが、米ドル安・円高で変化がない」という立場で考えると、ターゲットは88.70円ではなく、昨年11月につけた安値の84円台後半である可能性がある。
米ドル/円のレートが90円台後半ないしは91円台にある現時点で、ターゲットが88円台なのか、84円台なのか、それを当てる必要はないだろう。
前述したように、91.20円レベルは、すでに下抜けているので、その時点で、「売りシグナル」が点灯したと考えるだけでよいだろう。
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