社団法人金融先物取引業協会が12月14日に発表した「2009年11月の店頭FX月次速報値」によると、11月の全通貨ペアの円建て取引金額は、150兆6648億円(前月比12.0%減)となった。減少は2009年8月以来、3カ月ぶり。
また、11月末の売建玉は6510億円(前月末比8.2%減)、同買建玉は2兆0925億円(同3.2%増)となった。いわゆる「円キャリー額(円売建玉から円買建玉を差し引いたネットの円の売建額)」は、1兆4605億円(同12.6%増)。
通貨ペア別に見ると、円ベースでは、ユーロ/円、ユーロ/米ドル、豪ドル/円で、前月に比べて取引金額が増えた。一方、米ドル/円は前月比24.1%減と、大きく減少した。
さらに、ユーロ/円と豪ドル/円で買建(ロングポジション)が大きく増えており、ユーロ、豪ドルともに金利が高いことから、円キャリー取引が活発であることがうかがえる。
同協会に加盟する61社の統計をまとめたもので、2009年度第2四半期(2009年7月~9月)の全会員の取引金額に対する割合は96.8%、建玉に対する割合は95.3%だった。
■四半期別では、2期連続で出来高が減少
なお、金融先物取引業協会がこのほど発表した「外国為替証拠金取引の四半期出来高状況」によると、2009年度第2四半期(7~9月)の総取引金額は498兆6806億円となった。

2008年度第4四半期(1~3月)をピークに、前期比で2期連続の減少となっており、500兆円台を割り込んだ。
(ザイFX!編集部・小林由二)
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