すでに、外国為替市場は「クリスマス相場」に突入している。
だから、今年の相場は早々に終了して、年明けまで相場から撤退したほうがよいだろう。何も考えずに、のんびりできるのならば、それがベストだ(「『クリスマス相場』はなぜやらない方がよいのか?」を参照)。
ただ、気楽にのんびりできるのは、今年の目標・目的を十分にクリアし、満足感のある場合だ。今年の相場で、十分に利益が得られたなら、余裕を持って相場を捨てる、すなわち、相場に参加しないという選択肢が選べる。
しかし、十分な利益が出ていない、もしくは、マイナス(損失)ならば、「今年は終わり」と言われても、「悔しいやら、しゃくにさわるやら…」といった気分だろう。
もし、引き続き、「今年の相場」を行う場合は、「クリスマス相場」にすでに突入していることを、よくよく認識してほしい。
足元の外国為替市場を見ていると、まだ「クリスマス相場」のムードが薄く、多くの市場参加者が、マーケットにしがみついている印象がある。
これは、2009年のマーケットが、難しかったことの証だと思う。
■「クリスマス相場」を捨てられるなら、休みましょう!
もっと簡単な、利益を上げやすい相場だったならば、多くの市場参加者から、景気のよい言動が出てきて、クリスマスムードが漂うはずだ。
しかし、今年の場合は、12月に入っても、そのような“浮かれたセンチメント”がない。
それは、今年の相場が、1年を通じて難しいものだったから、当然のことかもしれない。だからこそ、今年の「クリスマス相場」がやさしい相場であるはずがない!
今年の「クリスマス相場」は、例年に増して、難しい相場になると考えるのが自然だ。
「クリスマス相場」だけは、やさしい、利益を上げやすい相場になるかもしれないと期待するのは、変だし、通常ではあり得ない。
繰り返します。
●「クリスマス相場を捨てることができる、十分にもうかった人は、さっさと休みましょう」
●「来年も相場はあるし、チャンスも、危機も、必ずある」
●「来年のそれに備えて、心身を休めるのは、来年の相場に勝つための第一歩だ」
●「それができる人は、誰よりも、マーケットに先行して、勝つための体制を作っている人だ」
■大きな流れは「米ドル安・円高」で変わらない!
続いて、米ドル/円の日足チャートをご覧いただきたい。
2009年2月頃から現在に至るまで、緑の破線(太線)で示したレジスタンスラインに従って、徐々に上値を切り下げている様子がわかる。
また、日足チャートには、緑の破線(太線)の平行線として、緑の破線(細線)を加筆した。
そうすると、2本の線のインサイド(内側)にスッポリと収まっていたが、11月27日(金)に、緑の破線(細線)を割り込んだことが、チャートから見て取れる。
2009年2月頃から11月下旬まで、レジスタンスラインの傾きのスピードで、米ドル/円が下落していた。そして、その下落スピードが加速し、ついに、緑の破線(細線)を下抜けた。
結論は変わらない。
日足チャートで見ると、大きな流れは「米ドル安・円高」のトレンドを示している。
■トレンドに変化はないが、相場をなめるべきではない!
11月下旬時点での米ドル/円のポイント(重要点・注目点)は、チャート・ポイントの88.00円を割り込むのか、そして、88.00円を割り込んだ場合に、その次のチャート・ポイントである87.00円を割り込むのか、ということであった。
チャート・ポイントとしての重要度は、88.00円よりも、87.00円のほうが数段高い。
そして、88.00円を割り込むのは時間の問題で、87.00円を割り込むのか、そこでサポートされるのか、この一点を筆者は注目していた。
「米ドル安・円高のトレンドに変化がなく、いつ何時、87.00円を割り込んでもおかしくない状態になっている」と、筆者は何度もコメントした(「中国元に対する米国のスタンスが変化。ドル/円は87円割れでフリー・フォールも!」を参照)。
また、2008年12月と2009年1月に、2回つけた、安値の87.00-10円を下抜けると、大きく急落する可能性があることも、繰り返し書いてきた。
そして、次のことも、同様だ!
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