各国の政府と中央銀行は今考えられる限りのことは大胆に臆することなく実行してきているということで、その実行力は十分評価に値すると思います。
■今回のG7の対応策で特筆すべき点は?
今回の混乱に際して、ここまで実行、あるいは発表されている対応策について、ここで考えてみたいと思います。細かいことを言い出すときりがないので、すべてを単純化して整理してみると、大きくいって次の5つの対応策にわかれると思います。
(1)今、銀行が抱えている不良債権を国が買い取る
(2)中央銀行が、資金市場へ大量に(場合によっては無制限に)資金を供給して、金融機関の資金繰りがうまく回るように助ける
(3)各国の民間銀行に公的資金を注入する。つまり、民間の銀行を一部、あるいは全部国有化する
(4)民間の金融機関の預金を国が全部保護する
(つまり仮に銀行が倒産しても預金は全部保証されるということです)
(5)各銀行がお互いに不信感をもってしまって、銀行間取引で資金の融通をしなくなっていることに対応して、こうした銀行間取引にかかわるお金の貸し借り分も全部保証する
(1)と(2)はすでにG7前から各国が対応していました。また、(3)に関しても、ヨーロッパは先にこうした対応をとっており、サブプライムローンショック震源地であるアメリカもいよいよ民間銀行に公的資金を注入することを決断したようです。
今回のG7で特筆すべきことは、(4)と(5)です。
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