目先、安値を更新したことで、達成感もあり、調整のリバウンドがあるのかもしれないが、大きな流れでは、「ユーロ売り・米ドル買い」のシグナルが出ている点に変わりはない。
「目先の調整(リバウンド、反発)があるのか、ないのか」ということは事前には誰にもわからない。
目先の調整(リバウンド、反発)があるのならば、いったんポジションを小さくして、高値で売り直せるように対応することだ。
しかし、目先の調整(リバウンド、反発)があるとは限らないので、ユーロのショート・ポジション(売りポジション)はキープしたい。ただし、ポジションを小さくしてのショート・キープだ。
このまま、1.2000ドルを割り込んでいく展開になる場合は、改めて、売り増しをすればよい。
■下値ターゲットは0.8600ドルとも考えられる!
以下の「ユーロ/米ドル(EUR/USD)週足チャート」をご覧いただきたい。
前述した大きな「ダブル・トップ」と考えた場合の、チャート分析による下値ターゲットを参考までに図示しておく。
ネック・ラインを1.2300ドル程度と考えると、1.2300ドルを下に割り込んで下落する場合は、0.8600ドルアラウンドがターゲットとなる。
このスピードで下落するとは考え難いので、このターゲットを鵜呑みにする必要はないが、頭の片隅に残しておく必要はある、と考える。
■ユーロ/米ドルは下落スピードを加速中
以下の「ユーロ/米ドル(EUR/USD)日足チャート」をご覧いただきたい。
ユーロ/米ドルは、昨年、2009年12月以降、【緑の破線(太線)】で示したレジスタンス・ラインに従って下落している。現在も、そのとおりであり、レジスタンス・ライン【緑の破線(太線)】は、現時点でも、有効だ。
チャート上に示した【緑の破線(細線)】は、【緑の破線(太線)】の平行線となっている。
このところのユーロ/米ドルは、【緑の破線(太線)】の傾きのスピードで下落してきたが、ここにきて、その下落スピードが加速していることがわかる。
ユーロ/米ドルの下落は、現在も大きなトレンドで継続しており、反転の兆しは見当たらない。
目先、ターゲットであった安値更新をクリアしたので、達成感から反発する可能性もあるが、その場合であっても、ポジション調整の域を出ない。
■ユーロ/米ドルの大相場にうまく乗る方法とは?
トレード戦略としては「ユーロ売り・米ドル買い」しか、思いつかない。
しかし、ポジションは小さめにして、ストップ・ロス・オーダーで、自分を守ることも忘れてはいけない。
本格的なストップ・ロス・オーダーは、1.3000ドルよりも上に置くべきなのだが、現状のユーロ/米ドルの水準がそれよりかなり下であることを考えると現実的ではない。
ストップ・ロスが遠過ぎるのも、この相場では危険だと思う。
だから、便宜的なストップ・ロス・オーダーを、適宜置いて、それがつくようならば、もう一段上で売り直す、といったテクニックが必要かもしれない。
こういった「大相場」ではチャンスも多いので、1つの取引に拘泥しないで、うまくいかない場合は、いったん、さっさと損切りして、また、やり直すことだ。
大きな流れでは下落と予想していても(そして、実際に下落しても)、反発の過程で、うまくいかずに損になるケースも多々あるもの。
相場観は正しくても、実際の相場では損失になっている、というケースも珍しくはない。
荒れた「大相場」には、チャンスも多いことを理解して、リズムとタイミングをつかむように心がけてください。
(2010年05月19日 東京時間10:45記述)
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