そして、「メリー・クリスマス!」&「ハッピー・ニュー・イヤー」です。
先週のうちに、ザイFX!編集部から、以下のメールをいただいていた。
「さて、来週24日(水)はすでにお知らせしましたとおり、本年最終原稿ということで、『2009年の為替相場(ドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円)の見通し』というテーマでお書きいただければ…と思っております」
ということですが、まだ、来年(2009年)のことはあまり考えていない。そこで、まず、現状の、年内(2008年年末)のマーケットについて。
現在(12月)は、「クリスマス相場」なので、休暇・休憩を取ればよい、と考えている。
「クリスマス相場」は、通常は、サンクス・ギヴィング・デーから、お正月明けの第1週まで。それを知っていて、11月下旬から、さっさと休暇・休憩を取っている方々は、引き続き、のんびりとすればよい。
「『クリスマス相場』はなぜやらない方がよいのか?」については、2008年12月10日(水)のコラムで記述している。
■ビッグ3は破綻する可能性が限りなく大きい
それから、この2008年の後半にも、さまざまなことがあった。
2009年に年が変わっても、それらの2008年に起こったことがなくなってしまうわけではない。相場の行方は、2008年後半に起こったことがベースになる。
2008年後半の大きな話題は、米国大手自動車3社(ビッグ3)の問題だ。ビッグ3は、つなぎ融資で、年内の倒産は免れたが、今後、立ち直るのか、改めて、倒産(破綻)になるのか、予断を許さない。
ブッシュ政権は、問題を先送りして、オバマ政権にその判断を任せた。オバマ政権が、どういった判断をするのか、まだわからない。こういった事柄は、どうせ2009年になれば、オバマ政権が発表するのだから、それを待てばよい、と考えているが、現時点での考えを記述しておこう。
最大の問題はビッグ3の自動車が売れないこと。
売れないものが、急に売れるようになるはずがない。だから、ビッグ3はリストラを断行することになろう。しかし、リストラをしても、自動車が売れるようにはならない。現状のままでは、倒産(破綻)になる可能性は限りなく大きい、と考えている。
今年の年末のつなぎ融資は、延命措置に過ぎない可能性が、今のままでは高い、と考えている。
何かしら、新しいアイデアが望まれる。しかし、そういった新しいアイデアが、簡単に生まれるはずもないことは、世の中の常識だ。現時点では、そういったアイデアは、私には思いつかない。
米国の景気後退、日本の景気後退、欧州の景気後退、中国など新興国の景気後退などなどは、引き続き2009年年初も同じ。劇的に変化することはない(そんなことは起こり得ない)。
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★ドル/円(USD/JPY)…2009年も「ドル安円高」トレンドが継続
ドル/円(USD/JPY)に関しては、与件の変化がない状態。「ドル安円高」のトレンドが持続(継続)している。
2008年10月につけた安値(90円台後半)を、12月12日に下に抜けて、「ドル安円高」のトレンドを再確認した。
●90.50(オプションのストライクが集中するところ)
●90.00(多くの人が注目するビッグ・フィギュア、大台レート)
●89.50(オプションのストライクが、90.50以上に集中するところ)
を下に一回でも割り込んだ時点で、「ドル売り円買いのシグナル」は点灯している。
下値の目処(めど)、下値のサポート・ポイント、言い方はどうでもよいが、そんなものは、[80.00]アラウンドまで、もう何もない(歴史的なドル/円の最安値、1995年の[79.75]が下値の目処)。

2009年もドル/円(USD/JPY)のトレンドは、「ドル安円高」が継続する、と考えている。
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★ユーロ/ドル(EUR/USD)…急騰したのはクリスマス相場のせい
与件の変化あり。米国がゼロ金利政策を採択したことにより、ドルからユーロへの資金シフトが起きた、と考えている。
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