まず、ユーロ/米ドルの1時間足を見てください。
1時間足で見ると、ユーロ/米ドルがこのところ、大きく上下動を繰り返している様子がわかります。しかし、これといった特段の流れを示唆しているようには見えません。
あえて言うならば、直近安値を下に抜けているので、「売りシグナル」が点灯したといったところでしょうか?
その程度のもので、短い時間軸のチャートだけでは、取引の役に立たないと考えています。
■4時間足だと「ヘッド&ショルダー」完成!ターゲットは?
続いて、ユーロ/米ドルの4時間足を見てください。
4時間足で見ると、ユーロ/米ドルは「ヘッド&ショルダー(※)」を完成しています。
6月15日(月)のニューヨーク市場で1.3792ドルを下に割り込み、その時点で「ヘッド&ショルダー」は完成しました。しかし、上に示した4時間足を見てわかるように、その後は急反発しています。
4時間足も、1時間足と同様に時間軸が短いので、その短期チャートから導ける結論はごく短期的な見通しになります。また、ごく短期的な売買手法(売買テクニック)となります。
ただ、4時間足で「ヘッド&ショルダー」が完成したことにより、目先は「ユーロ売り/ドル買い」シグナルが点灯したと考えています。
「ヘッド&ショルダー」が完成した場合のターゲットは、高値からネックラインまでの値幅と、同じ値幅分だけネックラインからさらに下落したところとなります。
ネックラインは1.3792ドルだから、高値1.4338ドルから1.3792ドルまでの値幅が0.0546ドルで、その分だけネックラインからさらに下落した1.3246ドル、すなわち、1.3250ドルレベルがターゲットとなります。
(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼ぶこともある)
■最近のマーケットは異常で「チャート破り」も多い!
最近のマーケットでは、「ヘッド&ショルダー」が流行している印象です。
通常だと、「ヘッド&ショルダー」は何度も出てくるパターンではありません。このところのマーケットが通常ではない、普通ではないということなのでしょう。端的に言えば、異常なのです。
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