このところ同じようなコメントが続きますが、考え方が変わっていないということです。
■クロス円の下落は、米ドル/円の売り圧力
7月2日(木)発表の米国雇用統計を受けて、「ドル売り/円買い」が進みました。
また、同日に行われたトリシェECB(欧州中央銀行)総裁の発言では、ユーロの政策金利について、さらに引き下げる可能性が示唆されました。
これを受けてユーロ/円が下落しており、その影響が米ドル/円の売り圧力になることにも留意したいところです。
先週後半からユーロ/円の下落が目立っていますが、実は、クロス円(ドル以外の通貨と円との通貨ペア)全般で、下落が際立っています。つまり、「円買い(円高)」が進んでいるのです。
英ポンド/円は、160円近辺から7~8円の下落を見せています。
豪ドル/円は、78円台から74円台に下落しています。
こういったクロス円の下落は、当然ながら、米ドル/円の売り圧力となります。
■引き続き「ボックス相場」の中にある米ドル/円だが…
米ドル/円の日足チャートを見てください。
このところの米ドル/円は、上限が101.40円レベル、下限が93.50円レベルの「ボックス相場」を形成しています。そして「ボックス相場」の上値圏では、「緑の丸」で示したように、チャート形状で言うところの、いわゆる「山」を4つ作っています。
この「山」が3つ形成された際に、「ヘッド&ショルダー(※)」を作るのではないかと期待しました。
しかし、この「ボックス相場」の下限である93円台後半で、大量の「ドル買い/円売り」があり、担ぎ上げられました。
この大量の「ドル買い/円売り」には米国政府の意図的な操作・操縦を感じていますが、ここでは言及しません(「GM破綻めぐり乱高下のドル/円、米国政府の「ドル買い工作」があった?」参照)。
(※編集部注:「ヘッド&ショルダー」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。人の頭と両肩に見立てて「ヘッド&ショルダー」と呼び、仏像が3体並んでいるように見えるため「三尊」と呼ぶこともある)
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