3月の初旬には、101円台に下落して、2005年1月につけた「安値101円台ミドル」水準にまで到達している。
101円台を見てから、103円台までのリバウンド(反発上昇)もあったが、3月の中旬になると、結局は[100.00]も下に割り込み、下落スピードは加速した。
3月17日には、[95.60-70]レベルの安値をつけた。
95円台を見てからのドル/円(USD/JPY)は、概して、90円台後半から100円台に乗せたあたりでの保ち合い(ボックス相場)を形成している。
3月31日(月)の終値(ニューヨーク・クローズ)も、99円台ミドル程度であった。
4月1日(火)のマーケットでは、それまでのレジスタンス(上値の抵抗)であった[101.00]を上に抜けると、それまでにドル/円(USD/JPY)を売っていた向きの損切りの「ドル買い円売り」を巻き込み、102円台までドル急騰。
その後の4月上旬のドル/円(USD/JPY)は、101円台ミドルから102円台後半での保ち合いが続いた。
■乱高下している市場では経済指標が無視されることがある
昨日の東京市場では、寄り付きから「ドル売り円買い」が積極的。
このところサポートされた101円台ミドルは、その前日(4月9日)のニューヨーク市場でも、下に抜けなかった。
しかし、昨日、4月10日(木)の東京市場では、[101.40-50]レベルも間単に割り込んだ。東京市場の午前中に[101.00]も下に割り込んで、100円台後半を見ている。
東京市場の午後には、[100.70-75]レベルまで下落。
東京市場の夕方に、一時的なリバウンド(ドル上昇)を見て、[101.20-25]レベルまで反発したが、東京市場のクローズにかけて、かえって[100.50]までのドル急落を迎えた。
東京市場のクローズ(東京時間17:00)は、[100.60-65]レベル。
日本株の下落などが材料視された。
中国元(CNY)が、対ドルで上昇したこと(=USD/CNYが下落したこと)、アジア通貨が対ドルで上昇したことなども「ドル/円(USD/JPY)売り」の材料とされた。
しかし、目先で、「ドル買い円売り」をしていた向きのロス・カット(損切り)が、おもな理由だと考えている。
昨日、4月10日(木)のロンドン市場では、ドル/円(USD/JPY)は続落。
安値[100.00-05]をつけた。
4月10日(木)の朝方のニューヨーク市場では、ドル/円(USD/JPY)は反発上昇。
ロンドン市場で[100.00]を下に割り込まなかったことから、今度は、ショート・スクイズ気味にドルのリバウンド急騰を見ている。
ニューヨーク市場の午前中に、ドル/円(USD/JPY)は[100.00]アラウンドから、100円台後半に急反発上昇している。
朝方のニューヨーク市場で発表された重要経済指標「米国貿易収支」は、予想よりも悪かった。
しかし、マーケット(外国為替市場)は、「米国貿易収支」を無視している。
乱高下しているマーケット(外国為替市場)では、ポジションの片寄りの調整や、ストップ・ロス(損切り)の方が忙しくて、経済指標は、無視されることがある。
今回も典型的な、そのパターン。
しかも、この日のニューヨーク市場では、下に突っ込んでからの反発上昇も厳しく、ドル/円(USD/JPY)は102円台前半にまで反発上昇している。
ドル/円(USD/JPY)のトレンドは、全く「ドル安円高」で変わらないが、3月の中旬に、95円台に下落してから、自律調整的に反発して、102円台後半にまで上昇した。
約7円のリバウンドを見ている。
その自律的ポジション調整(リバウンド)が、目先、終了して、本来のトレンドの「ドル安円高」が前面に出てきただけ、と見ていたが、昨日(4月10日)のニューヨーク市場の値動きは、その後で再び、この週末に開催されるG7に向けてのポジション調整が起こったもの、と考えている。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)