まずは、米ドル/円の月足チャートをご覧いただきたい。
月足チャートを見ると、米ドル/円が2~3年程度の周期で大きく上下動を繰り返していることが読み取れる。
直近では、2007年6月につけた124円台の高値から、2010年3月に至るまで、青の実線で示したレジスタンスラインに沿って下落していた。だが、直近になって、このレジスタンスラインを上抜けたように見える。
だから、トレンド転換の可能性について考える必要が出てきた。
しかし、現時点では、「米ドル安・円高トレンド」から「米ドル高・円安トレンド」に転換したと断定することはできない。
あくまでも、トレンド転換の可能性があるということだ。
■レジスタンスラインを緩やかにして、新たに引き直すと…
上記の米ドル/円の月足チャートで、傾きを緩やかにして、レジスタンスラインを引き直した。
2007年6月の124円台を起点として、直近の高値に合わせて引いたラインで、ピンクの実線で表示した。
このような恣意的なラインの引き直しは本来は避けるべきだ、と常々考えている。
しかし、直近の値動きを見ると、米ドル/円の上昇の力はそれほど強く感じられない。
それで、とりあえず、仮説的に、改めて引き直した緩やかなレジスタンスラインを採択することとした。
別の言い方をすれば、直近高値の94円台後半を上抜けて、95円台を見るようならば、新たに引いた傾きの緩やかなレジスタンスラインは、即、否定される。
ただし、この新たに引いた傾きの緩やかなレジスタンスラインを認める間は、米ドル/円は引き続き、「米ドル安・円高」のトレンドであると考えることになる。
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