11月04日(火)の米国大統領選挙は、外国為替市場にとって、メインの材料にはならない、と事前事後に伝えた。
■米系ヘッジファンドが[100.50]をまとめて売ったとの噂
米国大統領選挙が行われ、事前の予想どおりに、次期大統領はオバマ氏と決定。オバマ候補者の勝利が確定すれば、それなりに期待感から「若干のドル買い」といった行動がとられる可能性も想定していたが、そういった値動きもなく、外国為替市場は静かな印象。
すでに、選挙結果が確定する前の11月4日(火)のニューヨーク市場で、ドル/円(USD/JPY)は、100円台ミドルの高値をつけている。

久しぶりの100円台という三桁のビッグ・フィギュア(大台)だったが、綾戻しの上昇(調整の上昇)を待ち構えていた市場参加者、特に一部の米系ヘッジファンドと思われる大口の市場参加者が、[100.50]をまとめて売ったことが、ウワサになった。
■オバマ政権が米国経済をうまく舵取りできるか、まだわからない
オバマ氏が次期大統領に選出されても、オバマ氏が実際に政策を実行するのは、来年1月の後半からだ。
また、現在のマーケット(外国為替市場を含む金融市場)で重要なことは、『現在の米国の混迷をコントロールし、金融不安、景気後退を食い止めることができるか? 否か?』ということだ。
それは、大統領選挙の直後では、まだ判断できない。
だから、オバマ氏がまだ大統領に就任する前の段階で、いまだ何もしていない時に、安易に今後の米国の状態を判断するべきではない、と考える。
むろん、オバマ氏が次期大統領に決定したのだから、次期大統領として、今後の政策についてコメントすることもあるだろう。つまり、次期政権の方向性などで、垣間見える部分もあるだろう、と考える。
しかし、現在の金融市場の危機的状態が、バラ色に激変するなどといったことはあり得ない。そんなことは不可能だ。
今後、米国がさらなる景気後退に突入していく時に、オバマ氏が、次期米政府が、どういった対応をするのか、よく見る必要がある。
■マーケットの目はG20など、次のテーマに向かっている
『米国大統領選挙は、外国為替市場では、11月上旬の時点で、メインの材料にはならない、と考える』…これは、正しかったことが検証された。大統領選挙は、大過なく終わった。
次のテーマに、マーケットの目は向かっている。
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