■ECBの利下げ幅が事前予想を下回る
マーケットの事前予想は0.50%の利下げだった。予想よりも利下げ幅が小さかったことから、利下げ発表後のユーロ/ドルは急上昇している。

政策金利発表前のユーロ/ドルは、1.33ドル台ミドル付近での上下動となっていたが、0.25%の利下げが発表されると1.3500ドル近辺まで急騰した。その後は1.3400ドル近辺まで急落し、再び1.3500ドルを上に抜けるといった大きな振幅となった。
ECBの政策金利をめぐり乱高下となったと言ってもよいだろう。
ユーロ/ドルの急上昇の影響から、ユーロ/円も上昇している。もちろん、ドル/円も上昇気味だったので、ユーロ/ドルの影響ばかりをユーロ/円上昇の理由にはできないのだが…。
■ユーロ/ドルの下落がユーロ/円急落の要因に
しかし、ユーロ/円が今週になって高値137円台から132円台にまで急落しているが、その大きな理由がユーロ/ドルの下落なのである。
そのことを考えると、先週のユーロ/円の126円台から137円台への上昇は、ユーロ/ドルの急上昇の影響が大きかったと指摘できる(先週の値動きでは、ドル/円も上昇しているが…)。
上の日足チャートのように、ユーロ/円は上限が131円程度、下限が112円程度(あるいは113円程度)の大きな「ボックス相場」を形成してきた(3本の緑の破線のうち、一番下が112~113円、真ん中が131円を示している)。
■ユーロ/円は「ボックス相場」を上抜けた!
この大きな「ボックス相場」はいったん上に抜けたのだが、その後は下限が126円程度、上限が135円程度で、大きく上下動している。
135円レベルが改めてレジスタンス(抵抗)になるのかと考えたのだが、結局は4月6日(月)の東京市場で上に突破して、ユーロ/円は137円台に上伸している。
言い換えれば、「下限が126円、上限が135円のボックス相場」と考えて対応すべきだろうと考えていたのだが、ユーロ/円は上記「ボックス相場」を上に抜けたのだ(上のチャートでは126円と137円をピンクの破線で表示)。
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