昨年(2008年)の12月と、今年(2009年)の1月に、87円台を2度見ている。
■87円台を2回つけたが、2回目に安値を更新している
昨年(2008年)の12月17日に87円台をつけた際の安値は[87.10-15]レベルだった。この時は、下げも急激だったが、その後のリバウンドも激しく、2009年1月6日には[94.60-65]レベルにまで急反発している。
先月(2009年1月)の値動きは、そのリバウンド高値[94.60-65]レベルから、再び急落し、その途中、若干のリバウンドがあったものの、1月22日に、再度87円台にまで下落している。
この時の安値は、[87.05-10]レベルだから、安値を更新している。この安値更新は、「ドル安円高トレンド」が継続している証だと考えている。
[87.05-10]レベルの安値更新を見てからは、「保ち合い相場」の様相を呈し、徐々に下値を切り上げて、90円台後半まで戻したが、「売り方」「買い方」のぶつかりあいで、膠着感が出ている。
私見では、大きな流れでは、「ドル安円高トレンド」に変化がないと考えている。
■買い方と売り方の思惑がぶつかり合って膠着状態
マーケットでは、下値87円台がサポートされたことで、「目先の底」を確認したと考える「買い方」と、90円台になると(あるいはそれ以上の水準になると)、輸出企業からのドル売り(=実需のドル売り)や、機関投資家からのヘッジのドル売りに、ドル/円の上値が重いことから、「ドル売り円買い」と判断する「売り方」の、双方の思惑がぶつかり合っている。
私は、値動きからは、目先このぶつかり合いはまだ続きそうだ、と判断している。
現在のドル/円(USD/JPY)は、下のチャートのように、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成している、と考えている。
目先の膠着は、まだ続きそうに感じているが、いずれ時間の問題で、必ず、どちらかに放れる。下に抜ける場合には、急落の可能性もあるので要注意と考えている。
次に経済的状況を考察すると、米国のリセッション(景気後退)は、明白であり、その回復の兆しはまったく見えない。
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