社団法人金融先物取引業協会が7月14日に発表した「2010年6月の店頭FX月次速報値」によると、6月の全通貨ペアの円建て取引金額は、206兆3920億円(前月比37.0%減)となった。減少は5カ月ぶり。
また、2010年6月末の売建玉は5173億円(前月末比22.4%減)、同買建玉は2兆4205億円(同28.2%増)となり、いわゆる「円キャリー額(円売建玉から円買建玉を差し引いたネットの円の売建額)」は1兆8825億円で、前月から59.3%の増加となった。前月比増は3カ月連続。

通貨ペア別に取引金額(通貨単位)を見ると、円ベースでは、ユーロ/英ポンドが前月比3.9%増となった以外は、全通貨ペアで前月比減少となった。
前月に比べて円ベースで取引金額が減少したところで目立つのは、南アフリカランド/円が前月比57.5%減、ユーロ/円が同43.1%減など。
一方、円ベースで見たポジション動向では、売り建てで目立つところでは、南アフリカランド/円が前月比37.2%減、米ドル/円が同35.8%減など。半面、スイスフラン/円は前月比63.5%増、英ポンド/米ドルは同61.3%増となった。
買い建て(ロングポジション)では、米ドル/円が前月比48.7%増、豪ドル/米ドルが同48.4%増、加ドル/円が同43.6%増となり、減少したところでは、ユーロ/米ドルが同21.6%減となった点が目立った。
同協会に加盟する57社の速報値の統計をまとめたもので、2009年度第4四半期(2010年1~3月)の全会員(店頭外国為替証拠金取引の実績のあった会員は91社)の取引金額に対する割合は98.78%、建玉に対する割合は96.17%だった。
(ザイFX!編集部・小林由二)
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