そのことを考えても、これは決して小さな値動きではない。

しかし、ドル/円(USD/JPY)以上に、クロス円(ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の下落の方が大きい。そのことには、留意する必要がある、と考えている。
■ユーロ/円の動きがドル/円の動きに影響を与える異例の状況
クロス円の下落は、ドル/円(USD/JPY)で「ドル売り円買い」のプレッシャー(圧力)になる。
ドル/円(USD/JPY)以上に、クロス円の上下動する振幅が大きいが、クロス円の値動きが、ドル/円(USD/JPY)の値動きに影響を与えている。

通常は、クロス円は、ドル/円(USD/JPY)と、それぞれの外貨の対ドル為替レートで裁定されて求められる。
たとえば、ドル/円(USD/JPY)レートとユーロ/ドル(EUR/USD)レートを掛け算すれば、ユーロ/円(EUR/JPY)が求められる。つまり、通常は、先に、ドル/円(USD/JPY)とユーロ/ドル(EUR/USD)の為替レートがあって、掛け算をすることで、ユーロ/円(EUR/JPY)レートが決まる。
ところが、現在は、ユーロ/円(EUR/JPY)の上下動が、ドル/円(USD/JPY)の値動きに影響を与える状況が目立つ。
通常は、犬が尾っぽを振るのだろうが、今は、尾っぽが犬を振り回している。
■調整局面では利益を狙う必要がない
今週の外国為替市場は、全般に、調整局面にある。
調整局面でまで、利益を狙う必要がない、と考えるので、しばし休憩で構わないと考える。休憩するといっても、手を抜く、気を抜くのではなく、しっかりと構えておく必要がある。何もかも、やめてしまうわけではない。
「休憩する」を、勘違いしてほしくないのだが、マーケット(FX市場)は、「何も変わっていない」。
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